香川県高松市での整形外科・内科・健康診断・予防接種は吉峰病院へ。

English

コスモス新聞

コスモス新聞 病院からのお知らせ、ちょっとしたエピソード、医療に関するお話、患者様よりお寄せ頂いたメッセージ、思い出の映画など情報満載です。

コスモス新聞第93号

眠っている能力

病気やケガで右手が使えなくなったら、あなたはどうしますか?
右手を元通りにしようとするのも一つの考え方ですが、いくら訓練してもうまく使えないことが多くあります。
そんな時には使っていない左手を訓練していけば誰でも右手と同じ位に3ヶ月もあれば字を書いたり、箸を使えるようになります。
これは「利き手交換」といわれています。
このようにリハビリテーションはどんな障害があっても残っている機能をとことん伸ばして、新しい能力を高め、一人の人間として新しい生活ができることを目指しています。
現在も多くの人達がリハビリテーションとは病気やケガによって失われた機能を回復するためだけの訓練とか、単なる社会復帰としてしか理解されていないようです。
しかし、現実は病気やケガが治っても後遺症で苦しんでいる人は大勢います。
脳卒中で倒れ、命はとりとめてもマヒが残り思い掛けぬ障害を持つようになった方が年間20万人位いるとされています。
交通事故による後遺症で苦しみ、本人はもとよりその家族にとっても大きな問題である障害は心の問題でもあるのです。
以前は死に結び付くような病気も医学の進歩によって減少しています。
その反面、大きな後遺症に悩んでいる人がかえって増えているのです。
現在の医学は病気やケガそのものの治療には神経質なくらいの治療を行いますが、後遺症についてはあまり真剣に考えてないような気がします。
まず、我々医療関係者は病気やケガを治すことはもちろん、その後遺症についてもしっかり治療していかなければなりません。
これに加え、最近は高齢化社会を向かえ「寝たきり老人」「ボケ老人」と言われる患者さんをどのように介護するかということも考えていかなければなりません。
とはいっても現実は言葉の上を通過するばかりで、いざ実行となると政治家のスローガンのように"絵に描いたもち"状態。
家族の犠牲の上に成り立つ介護ばかりが目立ちます。
その最後の時まで障害を抱えた患者さんや老人の方々が自立して生活できるようなリハビリテーションを当院では考えていきたいと思っています。
リハビリテーションとはそういうものです。

1、廃用症候群
人間の機能は使うことによって強化され、使われなければ低下するといわれています。これは筋肉についても精神についても同じことといわれています。
病気、ケガになった初期にはある程度安静が必要ですが、次に体を動かそうとしてとしても動かしにくかったり痛みを伴ったりする状態に気づきます。
動かすのが大変とか、痛いから嫌といって、これを放置しておくとだんだん広がり全身の機能低下に及ぶこともあります。
これを「廃用症候群」といいます。
機械も使わないで放置しておくと錆び付いて動かなくなり「用不用の法則」の適用となり分別ゴミ行きとなりますが、人間の機能もこれと同じで使わなければ動かなくなります。

2、関節拘縮
関節が固くなって動かなくなるのは何故でしょう。
人間の関節がスムーズに動いて、しかもバラバラにならないのは何故かと考えてみれば分かりやすいと思います。
関節は骨と骨の間に転骨が存在しスムーズに動くようになっています。
それだけではなく、ずれたりするのを防ぐため、関節に靭帯でずれがおこらないようになっています。
そして、これらは絶えず引き伸ばされることで弾性を保っています。
従って短くなった状態で長くおいたり、引き伸ばされる事がないとどんどん弾力性を失い固くなり、やがては動かせなくなります。
特に関節を曲げたままでいると関節包や靭帯は縮んだで短くなり一層弾力性を失い関節は曲がったままになります。
この関節包や靭帯はコラーゲンの繊維が網の目のようになっており、その網の目がくっついている所と離れている所が互いに自由に動くようになっているから弾力性が保たれています。
この繊維が縮んだままになっていると離れている繊維がくっついてきて、滑りが悪くなり引っ張っても伸びなくなります。
曲がった所を伸ばそうとしても無理がかかり耐えられない程の痛みが出現します。
筋肉も多くの結合繊維の繊維を含んでいますので、固く短くなってくると伸びにくくなります。
拘縮とはこのような状態をいいます。
軽いうちは多少弱い力でもいいから毎日繰り返し、長い時間をかけて引っ張ると伸びてきます。
普通は20~30度くらいの拘縮であれば回復することは比較的容易です。
この引っ張りを伸ばすには少しコツが必要です。
分子レベルでみてみるとコラーゲン繊維同士が化学的に結合してしまったものを、引っ張ることによって結合を減らし、繊維間の滑りをよくしようとするわけですから、急に力を入れて短時間にグイグイ引っ張っても効果はありません。
痛いだけで結合組織が壊れて内出血することさえあります。
そうではなく、痛くなる寸前の力で5秒位ジワーッという感じで筋肉を引っ張るのです。5秒といっても行うと以外に長く感じます。
1回に5~10分間位行うと次第に筋肉は伸びてきます。
それでも効果がみられない時は持続牽引といってベットに寝たまま、ずーっと引っ張る方法を行います。
1日に数時間引っ張っていると数週間で次第に伸びてきます。
いっぺん引っ張るのではなく、持続的に弱い力で伸ばすことが大切です。
筋肉が短くなっておこる拘縮は肘、股、関節など比較的大きな関節に多く、関節包や靭帯が短くなっておこる拘縮は指の関節のような小さな関節に起こる事が多いようです。
廃用性萎縮になってしまいますと全身の筋肉が細くなり機能しなくなります。
いろいろな研究によると一日使わないと筋肉の萎縮が起こり始めます。
一日あたり3%の筋力が低下するといわれています。
仮に一日3%の筋力が低下すると、一週間位で20%位となり、二週間で40%となります。
こう数字におきかえると怖いくらいです。だから一日もはやく筋力トレーニングを行う必要があるのです。
実は骨も筋肉と同じようなことが起こります。
骨萎縮といわれ、使わないと骨も弱くなってくるのです。
お年寄りに多い大腿骨頸部骨折は筋肉の弱い方に多いことがわかっています。
レントゲンで比べてみますと骨自体が薄くなっています。
健康な人でも数週間も寝ていると骨からカルシウムが溶けだし尿の中に排泄されていきます。寝ている限り続きますから骨が弱くなっていくのです。
これを防ぐのは運動です。
運動していると尿中のカルシウムが減り、失ったカルシウムは骨に再吸収されていきます。
床ずれは廃用症候群の一つです。
皮膚の循環障害からおこる床ずれは長時間動かずにいれば必ず起こります。
いくら柔らかい布団で寝ていても、骨がでていて皮下組織があまり多くない所では床ずれがおこります。皮膚が圧迫されると毛細血管の流れが悪くなり、弱い毛細管圧は重みでつぶれてしまいます。でも皮膚はあまり代謝が多くないので床ずれがすぐ起こるのではなく2時間は大丈夫でが、それを過ぎると危険になり、3時間以上だと壊死が起こる場合があります。
使わなければ心臓も弱くなります。心臓の働きには法則性があり運動をすると心拍数が増加し、静かにしていると少なくなります。
酸素摂取量と関係しているので酸素摂取量と心拍数は比例関係にあります。
健康な人でも年令、今までの運動によって体力はまちまちです。
てすが外国の報告では健康ではあるがジョギングなどをするとすぐに息切れが起こる人でも体力向上プログラムで一日30分だけよけいに歩くことにより3~6週間で体力が上がるといわれています。
この話は少しうますぎるように思いますが健康を維持するためには5000歩は必要とされています。
現在のリハビリテーションはADL(日常生活活動)の向上、QOLの向上といわれていますが、これからはそれ以上を目指す必要があると思います。
積極的リハビリテーションと位置づけて考えればいいかもしれません。
運動量に応じたタンパク質、ミネラル、コラーゲンに加え、更に精神的な刺激を与えることにより隠れた能力を積極的に見つけだすことが必要になるでしょう。
「運動こそ人生の糧なり」です。

アカデミー賞とは

1927年、非営利団体として設立、主に映画のクオリティの向上を目的とされるアカデミー賞は当初36名の会員により運営され、現在は6000人の会員数を数える世界で最も古い伝統と権威を誇る賞です。
受賞作品、受賞者を決める投票は会員によって行われます。
過去もっとも多くノミネートされた人は誰だと思いますか?
答えはウオルト・ディズニーです。ノミネートの記録は64回。
26もの賞に輝く彼の偉大な業績には頭が下がります。
さて、21世紀最初のアカデミー賞は誰の手に?
作品賞は「グラディエーター」。久しぶりの古代スペクタルをテーマにし、製作会社のドリームワークスは昨年の「アメリカン・ビューティ」に続いての受賞です。
監督賞は「トラフィック」のスティーブン・ソダーバーグ。ドラッグをめぐる3つの物語を交錯させた巧みな演出でした。
主演男優賞はラッセル・クロウ。昨年「インサイダー」で本命視されながら受賞を逃しましたが、見事に雪辱を果たしました。
主演女優賞はジュリア・ロバーツ。3度目のノミネートでついにオスカーを手に。
僕の大好きな女優の一人ですので拍手喝采です。
助演男優賞は期待の若き個性派、ベニチオ・デル・トロ。前哨戦の映画賞を総なめにした彼が勢いもそのままにベテラン勢を抑えて受賞しました。
助演女優賞はマルシア・ゲイ・ハーデン。実力派の中堅女優らに負けない存在感あふれる演技をした彼女の今後に期待が大です。
もっといろいろ書きたかったのですが、紙面も残り少なく割愛することに。
とても残念です。