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コスモス新聞

コスモス新聞 病院からのお知らせ、ちょっとしたエピソード、医療に関するお話、患者様よりお寄せ頂いたメッセージ、思い出の映画など情報満載です。

コスモス新聞第78号

ミレニアム・スローガン

今年はオリンピックの年です。
わが日本はどの位の金メダルがとれるのでしょうか。
頑張って応援したいと思っています。
さて、皆さんも今年は運動、体力増強の年にしましょう。

では一番簡単で誰にでもできる運動は?
歩く事です。
誰でも、どこでも、いつでも出来る"歩き"。
"歩き"を運動と考えている人は以外に少ないかもしれませんが、これほどすてきな「スポーツ」はないのです。
歩くことによってどんな人には新しい世界がみえてくると思います。
20分も歩けば気分が高まってきます。誰でも味わうことのできる爽快感です。
そして"歩きの世界"はどこでも出来る自分の世界です。
爽快感は体が精神に送る贈り物で「さあ、歩くぞ」という気分で味わえるものです。何故、今、人に歩くことが必要なのでしょう。
「健全な精神は健全な肉体に宿る」といわれているように体の動きは精神に影響されます。
それは、楽しくふるまえば、楽しくなるということにつながります。
私達は日ごろ、いろいろなストレスなどにより必要以上に精神(神経)が蝕まれています。
歩くことにより、このストレスを減少させることができます。
又、歩くことによりもう一人の自分をみつめる事ができ、自分だけの世界を静かに感じたり、考えながら歩くことにより現代のスピードが思った程ではないと感じることができたりします。
いつも車で移動していると見落としや、自分自身で移動していないので何かを失っている事にも気がつかないことがあります。

特に現代はこの贈り物を過去の遺物としてしか認識していないので、大きな浪費をしているようなものです。
浪費とは努力が結果につながらないことです。
たまの休みに一日かけてゴルフコースに出て2~3万円も使うよりも、山などを散策するほうがずっと有意義で体に良いことかもしれません。
もちろんゴルフも楽しいスポーツではあるのですが・・・
(スコアーが良ければより楽しく感じるのでしょうが、そうでは無いときはストレスがたまりそうです。)
歩くという事には実は大きな意味が含まれています。
身近な歩くという事が、心と体に影響を与えながら一人の人間を育てるのです。
「身泰く、心泰き」は誰でもが望むところであり、社会的な課題でもあります。
高齢化社会に最も適したスポーツではないでしょうか。
若い人には歩くぐらいでは運動にならないと考えている人もいるでしょうが、歩くことは立派な運動であり、しかも理にかなっているスポーツなのです。

私達は一日2000~3000キロカロリーを食物から摂取します。
寝ていて消費するエネルギーはおよそ1000~1500キロカロリーです。
残りのカロリーは運動して消費する必要があります。
しかし、現代は自分から動く機会が少なく、運動不足になりがちです。
生活で消費されるエネルギーを差し引いても300~500キロカロリーが消費出来ずに残ります。
一般的には一日300キロカロリーを運動で消費することがよいといわれています。
時速5.4キロメートルで70分歩くとこの目的が達成されます。
ぶらぶら歩きでは110分、軽く歩く時は100分、普通歩きで70分、全力では30分で300キロカロリーが消費されます。
次に時速になおしてみると、ぶらぶら歩くと時速3キロメートル、普通で4.5キロメートル、全力では7.2キロメートルという計算になります。
普段自分が歩いているスピードより約20%早く歩けば、それはりっぱなスポーツ・ウォーキングということになります。
近年、アメリカで行われているエキササイズ・ウォーキングは時速7キロメートルで歩行するようになっていますが、私が思うにはやや現実的、一般的ではないように思われます。
"歩くぞ"という気持ちで背筋をのばし、サッサと歩くように"ちょっと"した努力をするだけで20%は軽くアップしますし、20分も歩けば爽快感も味わうことができ、やがてそれが楽しみに変わってくるはずです。
歩くとこんな効果がでてきます。 
運動することが健康に良いといわれるのは、その人の最大運動能力の60~70%を継続させることのできる運動をさします。
十分な酸素を取り入れながら持続的に行う運動ということになります。
運動はうまく出来なければいけないと考えている人がいますが、上手、下手は健康という観点からいうとあまり関係ありません。
多くの人にとって簡単で、いつでも、どこでも、道具なしで出来る"歩き"は理想的といえるでしょう。
全身の筋肉を鍛え、足腰を強くし、内蔵を丈夫にし、肥満を防止し、体力を向上させ、成人病を予防することになるからです。

人は足腰から弱ると言われます。
歩けなくなった動物はもうおしまいです。
人間として命を保つことは出来ても"寝たきり"になることは悲しいことです。
歩くのに使う筋肉は大殿筋、中殿筋、大腿四頭筋、腓腹筋、ヒラメ筋等で、全身の筋肉の50%を使います。
歩くときに手を振って歩くと上半身の筋肉も使うことになり80%の筋肉を鍛えていることになります。
歩くことで心臓は強い収縮力を持つようになり、多くの酸素を体内に取り入れることができます。より性能の良い心臓になってきます。
また、歩くことで肺の働きもよくなります。
呼吸が盛んになり、呼吸筋が鍛えられ、呼吸が楽になります。
肺活量が大きくなり、酸素を体に多く取り入れられるようになるからです。
さらに歩くことで冠動脈を鍛えることができます。
その結果冠動脈硬化を予防することが出来、心筋梗塞、狭心症の予防になります。
体力を向上させることにもなり、筋機能、運動神経を発達させ心臓、肺、血管などの呼吸循環機能を高めます。
ストレスに対する抵抗力も高めます。
歩くことで環境への適応能力もついてきます。
すなわち、歩くという小さな運動の継続はストレス、睡眠不足などへの適応性を向上させます。
高血圧、心臓病、糖尿病などの成人病の予防と治療には歩くことがかかせません。
血液の流れをよくし、栄養と酸素が動脈壁に十分供給され、動脈硬化の予防と改善に密着しているからです。HDLコレステロールを増やし、動脈壁にくっついたコレステロールを削ぎ落とす効果があります。
歩行中はブドウ糖を消費させるインスリンが安静時に比べ少なくすみます。
筋肉中のグリコーゲンが不足してくると血液中のブドウ糖と肝臓にあるグリコーゲンから作られたブドウ糖が消費され、血液中の血糖値が低下してインスリン不足に対応できるようになります。
背筋を伸ばして歩くと爽快感を味わうことが出来ますと先に書きましたが、それは脳の活性化を意味しています。
筋肉に酸素が多量に送られることは、当然脳にも十分な酸素が供給されることになります。筋肉を動かすことにより脳の神経細胞も刺激され老化を防ぐことになり、ボケを防ぐ効果につながるからです。
私達は知らず知らずにストレス下におかれています。
結果、交感神経が過度に興奮しやすい状態におかれています。
肩凝り、頭痛、便秘などにつながりやすいのですが、歩くことによって交感神経と副交感神経のバランスが得られやすくなります。

効果的な歩き方

スポーツウォーキングも理にかなった効果的な歩き方が必要です。
"上体をまっすぐ伸ばした姿勢で、体のどこにも力を入れ過ぎず、伸び伸びした気持ちで軽快な足取りでサッサと歩く"ことです。
しかし、この歩き方は言葉でいうほど簡単ではありません。
実際問題としては、まず上記の事を意識して歩く事です。
歩くという気持ちを持って時速5キロメートルで、20~30分位を週に2回以上、~6ヶ月続ければ自分に適したフォームが自然と身についてきます。
いつも歩いている楽で自然な歩きから始めて、じょじょにスピードを上げていきます。また、歩きの秘訣は歩き方より歩く気持ちにあるとも言えます。
基本は歩くことを楽しむ事です。
過ぎ行く町並みの四季折々の変化を楽しんだり、いつも見ているけど通り過ぎるだけの小道に入ってみたり、良く知っているはずの道でも新しい発見を探そうとすれば、ただ歩くだけより多くの未知なるものに出会えるはずです。
水分の補給を忘れないでください。
昔のスポーツマンはプレイ中には水分を飲みませんでした。プレイ中に水を飲むのは生理的によくないとか、根性がないなどといわれたものです。
現在は違います。
飲みたい時に飲みたいだけ飲んでよいとされています。

歩きに出掛ける前に300ml位の水分補給をして下さい。
そして歩いている時にも飲みたくなったら、その都度1口か2口、水分を補給して下さい。
特に夏場は1時間も歩けば1~1.5リットルの水分を汗として失います。
その補給を失った時に半分を、残りを1~2時間後に補給して下さい。
他の注意としては無理をしないこと。
徐々に歩く距離を伸ばす事。
生活の一部として取り入れる事。
厳しい暑さや寒さの中では歩かない事などに気をつけましょう。
もう一つは当然の事かもしれませんが、医師にかかっている場合は必ず医師の指示に従うという事です。
いかがですか? 歩くことに興味が湧いてきませんか?
今年を体力増強の年として、自分の体を出来るだけ鍛えていこうではありませんか。