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コスモス新聞

コスモス新聞 病院からのお知らせ、ちょっとしたエピソード、医療に関するお話、患者様よりお寄せ頂いたメッセージ、思い出の映画など情報満載です。

コスモス新聞第63号

ストレッチングについて

ストレッチングは誰でも、いつでも、どこでも簡単にでき、しかも疲労回復、ケガの予防にもなります。
柔軟体操というよりも日常のボディケアとして、またトレーニングの一環としてストレッチングを行うことをお勧めします。

何故、ストレッチングをするのか?
ストレッチングとはストレッチすること、つまり"伸ばす"ことです。
もちろん筋肉を伸ばすのですが、ゆっくりジワジワと伸ばし、痛みのない所でその状態をしばらく続けます(5秒位)。
その後、さらに少し伸ばし、またその状態を保つ方法がストレッチングです。
筋肉をゆっくり伸ばすことで柔軟性を高めると共に血行を良くし、ケガの予防にもつながります。
「1.2.3.4.」と掛け声をかけ、反動をつけて行う柔軟体操とは違います。
柔軟体操はパートナーと組んで行う時は思いきり行うのでケガを起こす危険があります。
ストレッチングは反動をつけないで伸ばす力を自分でコントロールして行う方法ですから危険も非常に少なく、特に風呂上がりに行うと疲労回復にもつながり効果も上がります。

・スタティックストレッチング
静的なストレッチングといわれ、反動をつけないで行う方法です。
・ダイナミックストレッチング
動的ストレッチングといわれ、反動をつけて行う方法です。
一般的にストレッチングというと、スタティックストレッチングの事をさします。
いつすればよいか・・・

☆練習前
ウォームアップとして行うストレッチングは主としてケガの予防を目的とします。
激しい運動を行う前であればストレッチングの他に筋肉を暖め、興奮される準備体操が必要になります。

☆練習後
クールダウンの目的は疲労回復を早めることにあります。
クールダウンをきちんと行うかどうかはなんでもないことにみえますが、大変大きな意味があります。
ストレッチングは酷使して疲労した筋肉をゆっくり伸ばすことで回復をうながすことになります。

☆練習中
トレーニングの合間にストレッチングを行うことは大変効果的です。
トレーニングから次のトレーニングに移る時に使った筋肉のストレッチングをすることが疲労を防ぐことになります。

☆入浴後
スポーツ選手だけではなく、日常生活の中でも入浴は大変重要です。
汗を流してさっぱりするだけでも精神的に良いものです。
また血行がよくなり、疲労回復につながります。
更に入浴後にストレッチングすることは効果的ですので、その日に使った筋肉をストレッチングすることをお薦めします。

☆その他
朝、起きたときのストレッチングも良いものです。
爽快な気分になるとともに体の調子を整えてくれます。

長い時間立っていたり、座ったりしていた後、テレビを見ながらでもストレッチングをするよいに心掛けましょう。
ウエイトトレーニングをすると筋肉が硬くなるという人がいますが、これはやり方によるものです。
トレーニングの直後でも、最後でもいいですからきちんとケアをする意味でストレッチングをしましょう。
筋力トレーニングをした後には必ずストレッチングをするようにしましょう。

柔軟な体はスポーツ選手にとって必要ですが、柔らかいだけではかえって危険です。筋力がそのままで柔らかくなると、筋肉のサポート力を越えて関節が働き、腱、半月板、関節軟骨を損傷する危険性があります。
逆に筋力だけ向上しても体が硬いと、スムーズな動きができない可能性がでてきます。柔軟性は筋力とともに向上していくことが大切です。

成長期では骨の成長が著しく、そのため筋肉が引っ張られ、腱がくっついている骨の部位に痛みが生じることがあります。
その場合、レントゲンをとることが必要です。

永遠なる映画監督 黒澤 明氏に捧ぐ

黒澤 明監督が9月6日永眠されました。
彼は戦前、山本嘉次郎(エノケンの映画を多くとった人)監督に師事し、昭和18年に「姿 三四郎」で映画監督デビューをはたしました。
戦時中の映画統制下の中で撮影された映画でラストシーンは月形龍之介扮する悪役との決闘シーンで戦前の映画とは思えぬ迫力がありました。
全作品リスト
・1943年「姿三四郎」・1944年「一番美しく」
・1945年「続姿三四郎」・1945年「虎の尾を踏む男達」
・1946年「わが青春に悔いなし」・1947年「素晴らしき日曜日」
・1948年「酔いどれ天使」・1949年「静かなる決闘」
・1949年「野良犬」・1950年「醜聞(スキャンダル)」
・1950年「羅生門」・1951年「白痴」
・1952年「生きる」・1954年「七人の侍」
・1955年「生きものの記録」・1957年「蜘蛛巣城」
・1957年「どん底」・1958年「隠し砦の三悪人」
・1960年「悪い奴ほどよく眠る」・1961年「用心棒」 
・1962年「椿三十郎」・1963年「天国と地獄」
・1965年「赤ひげ」・1970年「どですかでん」
・1975年「デルス・ウザーラ」・1980年「影武者」
・1985年「乱」・1990年「夢」
・1991年「八月の狂詩曲(ラプソディー)」・1993年「まあだだよ」

☆「虎の尾を踏む男達」は占領軍の検閲によって公開を禁止され、封切りは1952年になりました。
5作目の「わが青春に悔いなし」
戦前の京大事件、戦時中のゾルゲ事件を題材にし、創作された反戦運動を描いた力作です。
人生の矛盾、不条理、欺瞞に満ちた社会が浮き彫りにされ、それらに目覚めて行く主人公の苦悩が自分の心にまで響くような傑作でした。

11作目の「羅生門」
世界中に黒澤明を知らしめた歴史的傑作で、芥川龍之介の「やぶの中」を原作とし、人間のエゴの醜さを主題にしながら、その生き生きとした映像は今後も長く語りつがれるでしょう。
こもれびの輝き(世界の誰もがしなかった太陽にカメラを向けたシーン)、羅生門の見事な造形、立ち回りのリアルさ等は何度見ても驚嘆します。
カメラマンの宮川一夫、音楽の早坂文雄、美術の松山、俳優の志村喬・三船敏郎・森雅之・千秋実・上田吉二郎・加藤大介などすべてが秀逸の作品でした。

13作目の「生きる」
ベルイマンの「野いちご」と並んで老人を主人公とした世界的名作です。
それまでは名バイプレーヤーとして光っていた志村喬を主役に抜擢し、非人間的な官僚主義に対して批判し、人間として生きることの大切さをうたいあげました。

14作目の「七人の侍」
時代劇にジョン・フォードの西部劇の面白さを取り入れた最高傑作です。
「荒野の七人」「宇宙の七人」などこの映画を手本にした作品が続々作られました。早坂文雄の「侍のテーマ」が印象的に使われ、宮口精二は剣道を一度もやったことがなかったのに、映画では日本一の剣豪に見え、MOVIEMAGICと言われました。

18作目の「隠し砦の三悪人」
スリルとサスペンスとユーモアを満載した娯楽作品です。
ジョージ・ルーカスの「スター・ウオーズ」に登場する2体のロボットはこの作品の農民コンビ(千秋実と藤原釜足)が発想のヒントになりました。

20作目の「用心棒」
西部劇映画の「シェーン」を思わせるラストシーン。
仲代達也の存在感が光った時代劇とは思えないテンポの早さが魅力です。
人が切られる時のバシッという音が妙にリアルに聞こえ、きっとこんな音がするのではなかろうかと想像しました。

「世界のクロサワ」が静かに逝った。
「羅生門」「生きる」「七人の侍」・・・。
世界の映画人を魅了し最も影響を与えた日本映画界の巨匠、映画監督の黒澤明さんが六日、東京都世田谷区の自宅で亡くなった。
躍動感あふれる華麗な映像美と作品に流れる弱者へのいたわりと優しさ。
映画史に残る名作の数々は戦後の日本人を楽しませ、時に生きる勇気を与えてくれた。黒澤監督の死を報じた新聞の一説を書かせてもらいました。
幼い頃から映画が大好きだった僕は今も映画が大好きな大人になっています。
新しい作品は時間が許す限り、大きなスクリーンで見たくてせっせと劇場に通っています。子供たちが小さな時は膝に乗せて、あやしながら画面にくぎづけになり、大きくなってからは一人前に批評する娘たちと激論をかわしたりしています。
それにしても最近の人達は感受性に乏しい気がします。
豊かな想像力は宇宙やジャングルを駆け巡る冒険活劇に心躍らせるだけではなく、人の痛みを考えることも出来るはずなのに。
黒澤監督の映画には心揺さぶるヒューマニズムや、時に現実を直視させようと醜悪な人間臭さをまっすぐ私たちに突き付けているようです。
私も彼の死を悼むファンの一人です。