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コスモス新聞

コスモス新聞 病院からのお知らせ、ちょっとしたエピソード、医療に関するお話、患者様よりお寄せ頂いたメッセージ、思い出の映画など情報満載です。

コスモス新聞第56号

人類の謎 遺伝子の不思議

最近、新聞・雑誌などに遺伝子の事が多く取り扱われるようになっています。
今回は遺伝子とはどういうものかということについてお話ししたいと思います。
科学技術がクローン羊を登場させて以来、この是非が問われています。
考えてみますと、どうして子供は親に似るのでしょうか?
答えは皆様もご存じのように遺伝子が関係しています。
この地球上にはたくさんの生物が生存しています。ネズミは生まれた時からネズミです。いくらどんなに努力をしてもネズミは猫になることは出来ません。
手話でコンタクトを取るオラウータンもチンパンジーも決してヒトにはなれません。何故なのでしょう?
又、同じ種類の中にも違いがあります。
人として生まれても一人として同じではありません。すべてのヒトの顔、身長、体重、性格等は大なり小なり異なっています。
しかし、太った両親の子供は肥満になっている子が多く、背の高い両親には背の高い子供が多く・・・・・・。子供は親に似る傾向があるといわれています。
遺伝が重要だということは少なくとも19世紀のダーウィンの頃にはわかっていました。でも、その遺伝をどのような物質がつかさどっているかは謎でした。
1953年、ワトソンとクリックという科学者がDNAこそが遺伝子であるモデルであると考え提案しました。
その後生命現象を考える学問が分子生物学として生まれたのです。
DNAは遺伝だけにかかわっているのではなく、例えばガンもDNAの障害から発生することがわかってきました。
すなわち、病気が遺伝子の障害によっておこるのなら、その遺伝子を正常な遺伝子に置き換えれば治るということです。
これを遺伝子治療といいます。

人工臓器、骨髄移植、臓器移植、人工受精なども、このような生命科学の発達により可能になってきているのです。
このために以前では治らなかった病気も、今では命を落とさなくてすむようになってきています。
しかし、これにともないいろいろな複雑な問題も持ち上がってきたのです。
生きている・死んでいるの境界がわからなくなったのです。
例えば脳死です。
脳死と判断するには、誰が、どのような方法で判定するのか・・・
末期医療の患者さんや植物人間はいつまで生きるべきなのでしょうか・・・
遺伝子治療もどこまでが治療になるのだろうか・・・
これは国民一人一人がり判断していかなければならないと思います。
遺伝を決めるのは遺伝子です。
ヒトの体は骨・筋肉・皮膚・血液・神経・歯・髪etcがありますが、これらは皆、細胞という小さな単位の集まりでできています。
ヒトはおよそ60兆個の細胞でできています。想像を絶する数だと思いませんか。
今の兆という単位もだいぶ耳に慣れてきていませんか。(政府が銀行救済に30兆円を使うというように・・・)
ところがこの細胞のなかには核というものがあり、その核のなかにはゲノム(染色体の集まり)があります。
ゲノムの中には23対の染色体があります。
その染色体の中にクロマインと呼ばれるものがあり、そのクロマインの中には数個のヌクレオリームというタンパク質があります。
そのヌクレオリームの中にDNAがあるのです。
ではDNAはどういうものなのでしょうか。
1個の細胞の中似ある四六個の染色体のうちの1本の中に平均して約1億のDNAが入っています。
このDNAはらせん状になっていて、これを伸ばすと3cm位になると言われています。DNAとは"デオキシリボ核酸"という物質の名前です。
1本のDNAの中にはタンパク質をつくる暗号が並んでいます。(コンピューターでいわれるプログラムのようなものです)
これによっていろいろな型のタンパク質が作られます。
次にこの染色体の集まりであるゲノムについてお話ししましょう。
ゲノムの中には22対(44本)の常染色体と1対(2本)の性染色体があります。常染色体はタンパク質の合成に関与していますが、性染色体は男・女に関係ています。XYは男性、XXは女性になっているのです。
精子にXを持つものとYを持つものとにわかれており、Xの精子とXの卵子が結合すると女性、Yの精子とXの卵子が結合すると男性になります。(卵子はXしか持っていません。)
ところが同じ親から生まれた兄弟、姉妹も性格、顔、才能とずいぶん異なっているのは何故でしょう。
これは常染色体に減数分裂が起こるために生じてきます。
この時の組み合わせが約800万通りあります。卵子にも800万通りありますから、800万×800万の組み合わせがあることになります。
ですから同じ親から800万×800万以上子供が生まれればクローン人間ができるはずです。
遺伝にメンデルの法則があります。これが遺伝の基本になっています。
1865年、メンデルは8年間かけてエンドウ豆の形、色や葉の色を調べました。
エンドウ豆を育て「丸い豆」「しわのある豆」に分数しました。
そして丸い豆としわのある豆を交配させ、子の豆をつくりました。そうすると子供の豆はすべて丸い豆でした。
これは異なる親同士を掛け合わせたなら、一方のみの性質があらわれ、他方の性質は隠れてしまうという発見になりました。
メンデルはこれを「優劣の法則」と命名しました。
丸い豆が優性で、しわのある豆が劣性ということになります。
次に子供同士を掛け合わせ、孫を作りました。そうすると丸い豆が5474コ、しわのある豆が1850コでき、比率はおよそ3:1となりました。
その結果、メンデルは「一対の遺伝子」という考えを作りました。
優性をA、劣性をaとします。
純粋な丸い豆はAA、純粋のしわのある豆はaaになります。
受精の時、遺伝子が分離してAAとaaになります。
この組み合わせを考えてみるとAAとaaの遺伝子を持つ親から生まれる子はAaしかありません。
次に孫はAA、Aa、Aa、aaの組み合わせになります。
Aは優性ですから丸い豆は3つ、しわのある豆は1つということになります。
次回は遺伝子診断、遺伝子治療のお話しをします。

CoffeeBreak

最近はコンビニエンスストアが24時間開いています。消費者にとっては大変便利で有り難いことです。
夜間に働く人が増えたり、起きている人がたくさんいるということでしょう。

人間の骨は夜作られるといわれています。
人間の生活サイクルからいうと、夜間の仕事を続けることは決していいことではないと思います。
アメリカの心理学者マーク・ムエルバック氏は「時間と量が適当であることを前提に夜中に働く人々が職場で効率を上げるには、コーヒーを飲むことが安くて簡単な方法である。」と報告しています。

調査結果から
夜中に働く人達の多くはコーヒーを何杯も飲む。
75%の人が毎日眠いと感じている。
20%の人が職場で眠ってしまう。
でした。

生物時計というものが人間の体にはあります。
朝の1時~7時までは最も眠い時間とおのずからセットされているのです。
彼女、彼らの多くは何杯もコーヒーを飲むことによって生物時計と戦っているのです。しかし、このように体に無理をかけると必ず何らかの影響がでるものです。
昼間になっても長い時間にわたって寝てしまったり、不眠になったり、寝付きが悪くなったりします。
つまり、コーヒーを飲み過ぎたせいで昼間は深い眠りにつけないのです。

このような背景からムエルバックは若いボランティアを対象に、5日間にわたってコーヒーの効用を調べる実験を行いました。
この実験は夜中に組み立て工場で働く際にコーヒーを飲んで、昼間に睡眠をとるというものでした。
結果は彼らが最も機敏に活動できたのは一杯のコーヒーを飲んだ10時30分と、もう一杯のコーヒーを飲んだ1時30分でした。
合計2杯のコーヒーを飲むだけなら、昼間の睡眠の障害にもならないこともわかりました。

最近の研究では10時30分に2杯のコーヒーを飲んだ方が10時30分と1時30分に分けて飲むより機敏に活動する効果があるという報告もあります。
又、コーヒーには他にも効能があるそうです。
それは二日酔いを抑える作用です。飲酒後、少し飲み過ぎたと思った時には寝る前と起きてからの2回コーヒーを飲むといいということです。
一度お試しになってはいかがですか。

私たちの病院の看護婦(士)も睡眠と戦っています。
ナースコールは患者さんにとって、心強い味方です。
一日24時間、いつでもナースコールを押せば、すぐに看護婦(士)がとんできてテキパキと処置をしてくれます。
静かな病院の夜半は、ともすれば襲ってくる眠気と戦う時間でもあります。
今後とも彼女、彼らに戦いのエールを送って上げて下さい。