香川県高松市での整形外科・内科・健康診断・予防接種は吉峰病院へ。

English

コスモス新聞

コスモス新聞 病院からのお知らせ、ちょっとしたエピソード、医療に関するお話、患者様よりお寄せ頂いたメッセージ、思い出の映画など情報満載です。

コスモス新聞第53号

古くて新しい病気

(慢性関節リウマチについて)
慢性関節リウマチは古くて、しかも新しい病気です。
昔から"リウマチ(ロイマ)""神経痛"とか同じ病気であるかのように語られてきました。
診療プログラムにしても西洋医学、東洋医学、民間療法が入り乱れて適切な治療が受けられないことがあります。
原因、治療法も少しずつ進歩をしてきています。
今回は21世紀の国民病といわれるリウマチを取り上げてみました。
慢性関節リウマチの病因は現在でも不明であるとしかいえませんが、少しずつ解明されつつあります。 患者さんの遺伝的な素因に何らかの外因が働いて免疫異常を起こし、症状が発現するといわれています。
現在は免疫異常の引き金はたぶんウイルスではないかとする考えが主流のようです。その上にホルモンの異常などが関係しているといわれています。
年令では30~40才の女性に多く、男性の4~5倍、時として最後の子供を出産してから起こったという事が多いようです。
急激な症状が出なかったり、育児に忙しいことなどから実際に病院に受診するのは4~5年位たってからの人が多く、患者さんの総数は200万人に達しています。
はじめの症状 診断基準の中に対称性に主としてPIP関節(指の第二関節)で発症することが非常に多く(50%前後)特徴的なのは"朝のこわばり"です。
その症状が左右対称性であれば慢性関節リウマチを疑わなくてはなりません。
また、日本人のリウマチの特徴として正座をする習慣があるため、膝に初発することがかなりあります。
(欧米ではほとんどみられませんが・・・) 何となく体がだるい・熱っぽい(不明熱)・朝起きた時、手が冷たい(冬に多く、足では以外と少ない)・眼が乾きやすい・口がよく乾く・湿疹が以前より多く出てくる・リンパ節がはれてくる・・・・・
これらの症状は免疫異常からでてくるものです。
このような症状が指の関節のこわばりより先に出現することもあります。
慢性関節リウマチは全身性の病気なのです。

早期発見のポイント

対称性に小さい関節より発症する事。
ヒフ症状がみられる事。
不明の微熱が続く事。
などが上げられますが、これはよほど注意深く、自分が観察していないと発見することは難しいです。
なぜ早期発見が重要かというと、一年以内に治療を始めた場合と5~10年たって治療を始めた場合では、予後、特に関節機能に及ぼす影響が違うからです。
現在の状態がどのくらいなのか、軽症なのか、重症なのか。
それを知るには検査(血液、レントゲン)をすることが必要です。
赤血球沈降速度(赤沈)
リウマチ因子(RA,RAHA)
CRP
リウマチと診断されている患者さんでも赤沈が正常な場合は、
リウマチではない可能性があります。
次にRA、RAHA反応をみます。
三番目にCRPをみます。
赤沈が亢進し、RA、RAHAが陽性、CRPも陽性であれば99%リウマチと判断して良いと思います。
問題は組み合わせです。
赤沈が亢進し、RA、RAHA陰性、CRPが陽性の場合はどうでしょう。
広い意味でのSeronegativeなリウマチと診断します。
関節炎などを起こす重要な疾患が隠されている場合もあります。
次に免疫系の異常、合併症についての検査をします。
タンパク質のなかのγ(ガンマ)グロブリン、補体価、白血球、血小板、ヘモグロビン、血清鉄、血清銅、電解質などを調べます。
慢性期になると血清鉄、ヘモグロビンが著名に低下し貧血がみられるようになります。レントゲン検査 これも重要な検査のひとつです。
関節のレントゲン検査で、ステージ (初期)、ステージ (中等度)、ステージ (高度)、ステージ (末期)と4段階に分けられます。
また、肺の検査も重要です。
約20~30%に進行すると間質性の肺障害がみられます。
治療は薬物療法と運動療法が車の両輪となります。

薬物療法では 消炎剤、 抗リウマチ剤を使うことになります。
症状が進行している患者さんには、ステロイド剤、免疫抑制剤も併用する事があります。
一般にリウマチの初期では消炎剤、軽い抗リウマチ剤にてコントロールは可能です。長期間の服用が必要ですので、検査、症状により増量したり、減量したりすることが必要です。
運動療法では一般的には、"安静"は必要ないと思います。
できるだけ積極的に運動することをおすすめします。
セッティング・エクササイズから始まって、筋肉の強化に伴い、少しずつ抵抗運動をつけ関節可動域の改善をはかります。
多少の炎症があっても問題はありません。
リウマチの患者さんは、ただでさえ閉じこもって安静にしがちですが、むしろ病院に来てリハビリする事の方が良いと思います。
また、しっかり入浴する事も良い方法です。
患者さんから時々「温泉に行ってもいいですか。」と質問される事があります。
私は「どうぞ、いいですよ。でも帰ってきてら、また元に戻りますよ。」と話します。
温泉でゆったりとお湯に入ったりして、体をいつもより動かしていると症状が軽減して良くなったと錯覚します。でも帰宅して元の生活に戻れば、症状に変わりはないのです。普通の家庭生活を基盤として病気と対処していくことが大切です。
「リウマチだから」ということはもう考えずに、買い物に行ったり、家事をしたりと普通な生活を自分でやるように心掛けましょう。

リウマチの治療で一番大切なことは、日常生活をできるだけ快適に過ごすことです。ただ炎症が強い時、関節水腫等がある時には、局所安静が必要です。
良くわからない時には、遠慮なく医師におたずね下さい。(診察をすれば、すくわかる事が多いです。)
リウマチの治療プログラムは患者さんによって違ってきます。
リウマチの症状や病態が個別に違うからです。
「私にはこういう治療が効いたから、あなたもためしてみたら。」というような事は時として正しくないことがあります。

次回はリウマチの手術療法、リハビリテーションについてお話ししたいと思います。
医師への質問は、こんなこと聞いていいかしらなどと尻込みなどしないで、いつでもご質問下さい。

ミュージカル映画と私

最近BSにて「サウンド・オブ・ミュージック」が放映され、つい知らず知らずのうちに又、見てしまいました。
私が学生の頃、友人と二人で朝一番から最終の上映まで(たぶん8時30分くらいから)3回、続けて見た思い出のある映画です。
あの頃は映画館に行くのは不良だと言われていたようですが・・・。
この映画は1938年、オーストリア、のちに家族合唱団となるフォン・トラップ大佐一家にまつわる実話をもとに、ロジャース&ハマースタイン(王様と私、オクラホマ)がミュージカル化し、それをロバート・ワイズ(ウエストサイド物語、傷だらけの栄光、スタートレック第一作)が映画にしました。
修道女マリアが厳格なトラップ家の家庭教師となり、一筋縄ではいかない7人の子供達と歌を通じて心を通わせ、大佐とも恋が芽生えて結ばれる二人。
でも第二次世界大戦の波はナチスがオーストリアを占領し、著名な大佐を利用しようとしたナチスに反抗し、亡命をはかることになります。
春になればエーデルワイスが咲き乱れるスイスの国境を目指しての逃避行。 映画はここで終わります。

音楽の素晴らしさはもちろん、テンポの良さ、映像の美しさ。
アカデミー賞を5つもとった心にのこる名作です。
ミュージカル映画を考えてみますと、フレッド・アステア、ジンジャー・ロジャース、ジュディ・ガーランドの時代。
「パリのアメリカ人」「バンドワゴン」などに代表されるMGMミュージカルの時代。その後、画面の大型化により「オクラホマ」「ウエストサイド物語」などの時代。
「ジーザス・クライスト・スーパースター」「フラッシュダンス」「オール・ザット・ジャズ」などの時代と変化してきました。
ミュージカル映画はその時代の若者に支持され、永遠の青春として語り継がれています。最近はこのような心に残る暖かい夢物語的なミュージカル映画がなくなってきたようです。これも時代の流れでしょうか。 映画によって勇気づけられたり、明日への希望に満ちた人生を夢見ることができるような気がします。 私にとっては人生の教本なのかもしれません。
今まであまり好きではなかった音楽が好きになったり、好きな主題曲による映画が興味を引いたりします。
今では音楽もかけがえのない物になってきています。
「キリングフィールド」の"Letitbe"や「ゴーストニューヨークの幻」に流れる"アンチェイド・メロディ"など思い出せばきりがありません。
夢はいつの時代でも、心の支えであり、勇気を生み出してくれる魔法の小箱。
そんな心の強さをいつももち続けたいと願っています。