香川県高松市での整形外科・内科・健康診断・予防接種は吉峰病院へ。

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コスモス新聞

コスモス新聞 病院からのお知らせ、ちょっとしたエピソード、医療に関するお話、患者様よりお寄せ頂いたメッセージ、思い出の映画など情報満載です。

コスモス新聞第42号

新たなる門出1977!!

明けまして、おめでとうございます。
新しい年が皆様にとっても良き年でありますように願っております。
さて、昨年末より新しい病院での診療が始まり、職員一同、新たな年に新たな希望と意欲で望みたいと頑張っています。
新体制の中で、ご意見やご不満、ご感想などいつでも受け付けていますので、コスモス・ポストにご投函くだされば、幸甚に存じます。

一階に障害者用のトイレを設けました。
当院に診察に来られる以外にも緊急の時はご使用ください。場所がわからない時は事務にお聞き下さい。介護が必要な方は遠慮なくお申し付け下さい。看護婦がお手伝いいたします。
新しくMRIも導入いたしました。詳しいパンフレットはのちほど出来ますので、それまでは医師、看護婦にお聞き下さい。
喫煙は所定の場所でお願いします。
小さな赤ちゃんやお子さんがいらっしゃる場合もありますので、ご協力をお願いします。
駐車場が完成するまで、今しばらくご迷惑をおかけすると思います。
県か市の駐車場にお車をお預けになった場合、一時間の無料チケットをお渡しします。
毎日、たくさん方の笑顔と出会い、その夢と希望が輝きをましますように。
地域の皆様方と共に当院も成長していけるように頑張りますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。
一月吉日
院長

疲労骨折に気をつけよう!!

疲労骨折の原因となる種目
上腕骨:テニス・野球・バトミントン
尺骨肘頭野球:弓道・やり投げ・テニス
尺骨骨幹部:バレーボール・ソフトボール・体操・剣道・野球
シンクロナイズドスイミング・ウェイトリフティング  
テニス・アーチェリー
橈骨骨幹部:バレーボール・自転車・ウェイトリフティング
橈骨遠位端部:体操
有鉤骨テニス 野球・ゴルフ・体操
中手骨テニス バレーボール・ボクシング
上腕骨骨幹部疲労骨折
局所の圧痛、オーバーハンド動作での運動痛。6~8週の投球動作の禁止です。
尺骨骨幹部疲労骨折
局所の圧痛。3~4週のスポーツ禁止です。

橈骨骨幹部疲労骨折
局所の圧痛。8週のスポーツ禁止です。

橈骨遠位端疲労骨折
手関節背屈制限と背屈時痛。女子器械体操選手に多い。3ヶ月、手関節に負担のかかる運動の禁止です。

有鉤骨疲労骨折
野球の空振りなど一回の外力により起こるものが多いが、中には徐々に発生する例もみられる。新鮮例なら3ヵ月のスポーツ禁止により骨癒合が期待できる。陳旧例で偽関節がはっきりしているものは摘出術の適応となる。術後2ヶ月からバッティング・倒立・捕球などは可です。

中手骨疲労骨折
第二中手骨基部が好発部位であり、手背の腫張、圧痛を認める。少なくとも3週のスポーツ禁止です。

頸椎部疲労骨折
ゴルフのスイングによる第七頸椎棘突起骨折がもっとも多いです。スイングの際の僧帽筋の急激な収縮が原因とされ、棘突起の叩打痛、圧痛、頸椎運動制限とくに伸展に痛みがあります。
頸部・上肢を使うスポーツを4~5週禁止で、疼痛が持続する場合は摘出術になります。術後2ヶ月で徐々に練習を始め、3ヶ月で完全復帰できます。

肋骨疲労骨折
ゴルフのスイングによるもの、野球のアンダースローの発生が多い。他に柔道・バレーボール・テニスなど多種目にみられます。
背部痛を訴えるものがほとんどで、肩甲骨痛として出ることもあります。圧痛・叩打痛・咳・クシャミで痛みます。4~6週のスポーツ禁止です。

肩甲骨疲労骨折
烏口突起:テニスのサーブで肘屈筋の収縮により徐々に発生した例があります。クレー射撃で銃の台尻からの衝撃による例もあります。 局所の圧痛・抵抗下肘屈曲で疼痛が誘発されます。3ヶ月のスポーツ禁止です。

骨盤部疲労骨折
恥骨下肢:女性バスケットボール・ハンドボール・ソフトボールなどでみられます。
股関節痛を自覚することが多く、4~8週のスポーツ禁止、3ヶ月で完全復帰です。

大腿骨疲労骨折 15~17歳の女子バスケットボール選手に多くみられます。股関節痛を主訴として、患肢でジャンプさせると疼痛の再現性があります。 2~3ヶ月のスポーツ禁止です。

脛骨疲労骨折 疾走型、跳躍型、後内側型の骨膜肥厚を主とする型の3つに分けられ特殊なものとして脛骨内顆と足関節内果があります。

踵骨疲労骨折
スポーツ禁止6週、その後は後足部が厚く衝撃吸収性にすぐれたジョギングシューズを使用すること。

舟状骨疲労骨折
これも脛骨跳躍型と並んで難治な疲労骨折です。単純X線では不明なことが多いので骨シンチグラム・CT・MRIをも使い診断します。
5ヶ月のスポーツ禁止、骨癒合不良なら手術療法をとります。
以上、簡単に説明いたしました。不明な点は遠慮なく、いつでも聞きにきて下さい。

鼻の先から尻尾までパート2 東京女子医科大学脳神経センター神経内科教授岩田誠 決死的交差点

人体の中で最もスリルに富んでいるところを一つだけ挙げろといわれたなら、私は躊躇なく「それは咽頭です。」と答えたい。
毎日の何気ない飲み食いの度に、咽頭では決死的な離れ業が繰り返されているからである。
食物塊や液体が咽頭を通る時には、それまで開いていた空気の通り道は一時的に閉じられる。この仕組みがうまくいかなかったなら、われわれは食べたり飲んだりする度に、むせたり窒息したりすることになってしまい、とても食事を楽しむなどという悠長な気分ではいられない。
一口食べるごとに運を天に任せ、正に決死的な覚悟で事に臨まねばならなくなってしまうのである。よく考えてみると、嚥下という動作に伴う危険は、ちょうど高速道路を目隠しして横断するようなものであり、相手が自発的に止まってくれない限り、一瞬でお陀仏である。
こんな恐ろしい事をまともに心配していたら、とても物が喉を通らない。
ヒトの嚥下運動は三つの相に分けられる。
第一相は、食物塊を舌の運動で咽頭にまで送り込む運動、第二相は、咽頭壁の収縮によって食物塊を食道に押し込む運動、そして第三相は、食道の蠕動運動によって食物塊を胃にまで送り込む運動である。
各相の運動の主役は、第一相では舌筋、第二相では咽頭と口蓋の筋肉、第三相では食道筋である。これら三つの相の中で、最も危険に満ちているのは、咽頭筋と口蓋筋の動きがその鍵を握っている。
中略
舌の動きによって咽頭にまで送り込んだ食物塊を、咽頭壁の収縮によって絞り出し、食道にまで押し込むためには、一方では、咽頭から口腔や鼻腔に食物塊を逆流させてはならず、他方では咽頭から気管内に入ってしまわないようにしなければならない。これを実現するため、ヒトでは咽頭という交差点に集まっている4本の道のうち、食道に落ちていく道1本だけを通れるように残して、あと3本の道を全部塞いでしまうといういささか強引な交通整理法がとられている。
すなわち、嚥下の第二相では、舌が後方に盛り上がって咽頭と口腔の通路を遮断し、軟口蓋が挙上して鼻腔との連絡も絶たれると同時に喉頭がまるごと上に引き上げられるから、気道喉頭蓋によって自動的に蓋がされる。こうしておいてから咽頭壁を収縮させれば、食物塊は自然と食道へ入っていくことになる。 面白いのは、ヒトに最も近い霊長類であるチンパンジーの咽頭では、気道と食道とが立体交差することで危険が回避されていることである。 チンパンジーの喉頭は咽頭の中に突き出したようになっており、食道は、喉頭より低いところを迂回して通っているので、食物塊はわざわざ高いところにある喉頭に迷い込むようなことはなく、自然に口腔から食道へと入っていく。
だからチンパンジーには交差点はなく、食べながら声を出すことだってできる。
では何故ヒトだけがこんな危険を冒さねばならないのでだろうか。
それは話し言葉である。
チンパンジーの声帯音は立体交差の故をもって口腔内には伝わらないから、ここで共鳴することはなく、母音を始めとする複雑な語音をつくり出すことができない。
しかしヒトでは、決死的交差点がある故をもって、声帯音は口腔内に伝わり、ここで共鳴して様々な語音を生み出すことになる。
ヒトは正に、命がけで言葉を獲得したのである。