香川県高松市での整形外科・内科・健康診断・予防接種は吉峰病院へ。

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コスモス新聞

コスモス新聞 病院からのお知らせ、ちょっとしたエピソード、医療に関するお話、患者様よりお寄せ頂いたメッセージ、思い出の映画など情報満載です。

コスモス新聞第35号

病院の検査について

病院で最初にする検査の事を「スクリーニング検査」といいます。これはどこでも必ず行う最初の検査で、体の中に病気の兆候があるかないか、それが軽いものか重いものかを大ざっぱに判断する検査のことです。
医者は検査を行う前に「問診」といって、患者さんが病院に来た理由、体の症状、いつごろからか、過去にどんな病気をしたか、家族に大病した人はいないかなどの質問をします。
その上でスクリーニングに加えて何の検査が必要かと組み合わせを考えます。
どこでも必ず行う大事なスクリーニング検査には、どんな種類があるか、それによってどんな事がわかるのかというのが今回のテーマです。
・血液検査:白血球数、赤血球数、ヘモグロビン、ヘマトクリット
貧血があるかどうかを調べます。
貧血というのは表面にでた症状の一部で、ガンや血液の障害などいろいろな病気が隠されていることがあります。
・血液検査:血清総タンパク、A/G比
この検査が両方とも正常だと、体の調子は良好という目安になります。
・血液検査:血沈、CRP
体に炎症があるかないかをみます。正常ならひどい感染症やガン、
心筋梗塞の心配はありません。
・血液検査:総コレステロール、中性脂肪、GPT、GPT等
血糖、HbA1C、尿酸
・尿検査:色、濁り、潜血、タンパク、ウロビリノーゲン、糖、アセトン体、細菌、 沈査
タンパクが多すぎると腎臓、ウロビリノーゲンが増えてきたら肝臓や胆嚢あたりを心配します。濁りがひどいときは何か感染症を疑います。
腎臓、胆嚢、肝臓などが悪いために腰痛が起こってくる事があります。又、便秘、などによって腸の運動が低下し(腹腔内圧が上がり)腰痛を引き起こす事もあります。糖が多いと糖尿病を疑います。又、糖尿病の時に血管、神経が痛み、シビレ感などが起こります。
その他にレントゲンの検査、骨量の検査、循環の検査、症状によっては関節の中を調べる検査、神経を調べる検査などがあります。
検査によっては、様々な制限が必要な事もあります。
前もって病院から指示がありますのできちんと守って下さい。

白血球ってなんだろう?

白血球は外部からやってきた敵をやっつける頼もしい味方です。
その働きはめざましく、感染による炎症やウイルスが侵入すると白血球数が増え、外敵にそなえます。
その白血球のなかにも役割分担があり、大別すると5つあります。
1.好中球、2.リンパ球、3.単球、4.好酸球、5.好塩基球などです。
ひとつずつが独自の働きと特徴を持ち、病気になると、それぞれの白血球が増えたり減ったりして外敵に対応します。
でも悪性貧血や膠原病にかかると白血球数は減ります。
白血球数:1万~2.5万の場合
盲腸(急性虫垂炎)、肺炎、胆嚢炎、膵炎、腎盂炎などの化膿性炎症、心筋梗塞が疑われます。
ただし、老人の場合はかなり重い感染をおこしていても、体の反応がにぶくなっているため、白血球の数が正常の範囲にあることもあるので注意が必要です。
白血病の場合、3万~5万、ときには数10万以上に増えることがあります。
白血球数:3千以下
白血球減少症といい、膠原病、悪性貧血、ハシカ、A型肝炎、腸チフス、薬剤アレルギー、放射線、抗ガン剤などによる治療の副作用が原因でおこります。

赤血球ってなんだろう?

体のなかで栄養がエネルギーに変わるとき、酸素が必要です。この酸素を運ぶ働きをしているのが赤血球です。息を吸うと空気が肺に入ります。赤血球は肺のなかで空気から酸素を取り、体中に運びます。
赤血球の寿命は120日くらいで毎日0.8%くらいが入れ替わっています。
赤血球数は血液1ml中(マッチ棒の先くらい)に、平均で男性が450万~510万。女性は395万~465万くらいです。
減り過ぎの場合は「貧血」が疑われ、増え過ぎの場合は「多血症」が考えられます。多血症は血が流れにくくなり、血管がつまりやすくなる病気です。
「貧血か」と軽く考えないで下さい。
貧血で問題なのは、なぜ貧血になったかということです。
鉄分の摂取量の不足ということもありますが、ガンや胃潰瘍で出血していることもあります。血液を作る骨髄の故障とも考えられ、楽観は許されません。
又、中年を過ぎて、きちんとした食生活をしているにもかかわらず、「貧血」という人は大きな病気が隠れていることがあるので要注意です。
胃潰瘍、大腸ガン、子宮筋腫などは体の中で少しずつ出血があり、長期にわたって自覚症状がないまま、病気が進行している場合もあります。
貧血の主な症状は、朝起きるのがつらい、疲れやすい、だるい、急に体を起こすとめまいがする、動悸がするなどがあります。

検査の結果を患者さんに、納得いくまで説明するということが大切な事です。
そして自分の病気を"良く知って"もらい、患者さん主体の医療になることが真の医療だと思います。
医療者の誠意と技術が一体となって、互いの信頼関係に結び付いていく・・・
そんな医療を目指したいと願っています。

うちらの長い3時間

はじめに:
車椅子に乗ろうと思ったのは、病院で車椅子講習会があった事と、同僚の看護婦が車椅子体験をした事がきっかけでした。
「今日はうちが車椅子に乗る」
「うちはこの前乗ったけん、さりげなく他人のふりしてついていくわ。」
路上にて
「うわ~、めっちゃ怖いな~。思うように運転できんわ。」
「しゃあーないわ。道路は水捌けがええように、両端が斜めになっとるけん。」
「みんな、うちの事、見よんのに、うちが見たら目をそらすのはなんで?こんなプリティな子が乗っとるゆうのに。」 「みんな、ひとごとやけんな~。」
───実際、車椅子生活の人々は毎日、こんな思いをしょるんだろうか。──
2時間後、私達はやっと車椅子でも入れた"☆越"6Fのレストランに落ち着いた。「結構、"☆脇書店"のエレベーター狭かったな。」
「でも店員さんは親切やったでー。」
「車椅子用のボタンがあって親切風にみせとるけど、車椅子がやっと入れる位で、間に手も入らんやんか。車椅子こいでて一人では入れんで~。」
「確かに。一度入ったら中で回れんし、出るときはバックからやけん、後ろが見えん。 結構怖いもんがあったでぇ。」
「それにエレベーター降りたら、すぐ後ろは坂やったやろ?」
「一人では来れんわな~。」
「一人で棚の上の本、取れんかったやろ?」
「周り見て、誰もおらん時、手が届かんけん、こまったわ~。まぁ、しゃ~ないかと妥協する自分がつらかった。」
「"☆たん"やって服がじゃまで入れんかったやろ?」
「車椅子に服巻き込んじゃったら大変やけんなぁ。」
「店員もあんまり、ええ顔せんかったしなぁ。」
「見たい服があったけど、服をのけてもらうんも気ぃひけるし・・・ 第一試着ができん!!。」
「ここでもやっぱし、"しゃ~ないか、違う店に行こ"やったな~。」
「大体、高松の商店街は自転車が多すぎる。じゃまでなかなか走れんかった。」
「そやけど"おっちゃん"とかは、よけてくれたよな~。クセ悪いんは"おばはん"や。気ぃついとんか、ついてないんか知らへんけど、とろとろ人の前を歩いて!!よけもせんかったなぁ。」
「それに、"学生の子"は見るけど何もしてくれん。そのくせ、じっと見よる。うちらも学生ん時はあんなんやったんかえ?」
「そやけど、☆風堂の兄ちゃん"がんばり~よ"って言うてくれたな。ええ兄ちゃんやなー。かっこよかったし。」
「"がんばり~よ"の言葉には2つのタイプがある思う。1つは心からエールを送ってくれとるんと。もう1つはお客さんやけん、商売上いうやつ。あの兄ちゃんはどっちの"がんばり~よ"だったんやろ?」
「う~ん、もしかして、車椅子に乗って狭い店に入ってきたけん、パンでも落とされたらこまる思って、近寄ってきたんやろか。」
「何か、うちらって屈折してるの~。心ん中でうちらが車椅子の人に対して無意識に思いよるんかもしれん。」
「でもしゃ~ないわ。車椅子に乗って生活しよる人って、けっこう周りの人の協力が必要になってくるけど、高松の町ってけっこう冷たいやろ。それに設備も整ってへんけん。何かとひがんでとってしまうわ。」
「パフェ1つ食べるにしたって、"☆越"みたいに広いとこでなかったら車椅子では入れん。町の中でこの喫茶店に入りたいなーと思っても、エレベーターがついてない階段だけの2階にあったりする。それじゃ、しゃ~ないわ、車椅子でも入れる店、さがそって事になる。」
「歩道にしたって、レンガ張りやろ~。見た目にはきれいやし、盲の人の為にもええと思うけど、車椅子にはただの障害物のひとつにしかすぎん。」
「街づくりって一人一人のほんのちょっとした他人への気配りやと思うんや。でも車椅子に乗ってみんと、この気持ちはうちらにもわからんかったよな~。」
と、こんな風に、私達はたった3時間だけの車椅子生活に生活の不便さを痛感した。それと同時に人間の自己中心的考え、たてまえだけの福祉にいらだちと怒りを感じさせられた。
終わりに:
車椅子生活をよぎなくされた人々は、外の世界だけでなく、生活の場、例えば家の中でも24時間、不便さや気持ちのやるせなさを感じているのに違いないと思う。
今度は車椅子で一日生活体験を試みようと考えているのだが・・・
又、その機会には私達の素直な気持ちをお知らせします。
弱者にやさしい福祉であるべきなのに・・・彼女たちが実感した現実はそれとは程遠いものでした。でもその現実とのギャップに"気づく事"が一番知ってもらいたい事だったのです。まだ、たくさんの"知らない事"があると思います。歩みはのろくても一生懸命病院職員一同で、頑張っていきたいと思っています。

次回は他の人の体験談を載せる予定です。