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コスモス新聞

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コスモス新聞第260号

骨粗鬆症あれこれ1
若い方。危ないですよ!

骨粗鬆症とは、骨形成速度よりも骨吸収速度が速いことにより、骨に小さな穴が多発する状態をいいます。骨は建築物に用いられる鉄骨などとは異なり、正常時は常に骨芽細胞と破骨細胞によって形成・吸収がバランスよく行われ、古い骨を壊し、新しい骨を作り、一定の量を保っています。形成・吸収のバランスが崩れたときに、症状が表面化するのです。
最近の若い方に骨粗鬆症の予備軍である骨量減少症が増えています。
なぜ、増えているのでしょうか。
皆さんは骨粗鬆症は高齢者の病気と思っていませんか。
0歳から20歳まで
カルシウム貯金最適期で骨量が著しく高まる時期で、どれだけこの時期に骨量を増やせるかで、将来の骨粗鬆症のリスクが決まります。
21歳から40歳まで
骨量維持期で、最大骨量を減らさない生活が肝心。女性は妊娠、出産によりカルシウムが不足がちのなるので要注意。
40歳以降
骨量減少期。女性は閉経後に骨量が劇減。加齢によるカルシウムの吸収の悪化。運動不足も重なると男性でも骨粗鬆症のリスクが高まる。女性ホルモンの低下が原因です。
骨粗鬆症を予防するには、0~20歳のカルシウム貯金最適期にいかにして骨量を増やすか(高くするか)であり、21~40歳ではいかに維持するか、40代以降ではいかに骨量の現象を抑えるか、が課題といえそうです。

若いからって安心はできないのです。

骨粗鬆症の発生原因は加齢だけではありません。
あなたが女性なら、日頃からお肌や体重についてはよく考えたり、アンチエイジングやデトックスなどの対策を行っているかと思います。
では、なぜそんなに熱心に対策をするのでしょうか?
それは、「見てわかるから」ではないでしょうか?
10代の若いかたの肌と、40代の中年のかたの肌は見てすぐに分かるほど違いがありますね。
体重も、痩せている方と太っている方の違いは一目瞭然です。
このように人は外見や、すぐに違いが分かるようなことがどうしても気になるんですね。
しかし、逆を言えば目に見えてわからない、感じられない事については、無頓着なことが多いのです。
例えば、血圧などは、よほど低血圧になって貧血の症状が出ない限り病院に行って血液検査をしてみようとは思いません。
また、糖尿病も自覚症状が殆ど無いため、症状が出始めた頃にはほとんどの場合治療が困難です。
これも、外見ではほとんど変化がわからないからなのです。
ここまで読まれたあなたは、もう気づかれたかと思います。
そう、骨粗鬆症の早期発見が難しいのは、高血圧や糖尿病と同じく外見ではほとんど病気の進行がわからないからなんですね。
外見で骨が細くなってしまっているとか、骨の量が減ってきているとかはわかりませんね。
なので、骨粗鬆症の症状で骨折するまで、ほとんどの方がわからないのです。
あなたがこれをお読みになっているということは、少なくとも骨粗鬆症に関心があるということだと思います。
せっかくのこのチャンスを逃さずに、一度ご自身の骨量を測ってみられることを強くおすすめします。

危険因子がこんなに!予防できる!?

自己の努力で改善されるだろうリスクファクター(危険因子)は、カルシウム不足・運動不足・コーヒーやアルコールの過剰摂取・ビタミンDまたはビタミンKの不足・ダイエット・喫煙・日照不足・食塩の過剰摂取などです。
また努力では避けられない要因は老化・人種・性別・閉経の時期・自分または家族の骨折既往歴などが挙げられています。
そして、このようなリスクファクターを持つ人が骨粗鬆症になりやすいとされています。
骨量を減少させる要因は様々で、危険因子の中には自己の予防に対する努力やライフスタイルを見直すことで改善できる場合と、困難な場合があります。

発症しやすい人は?

遺伝
若くして起こす骨折は遺伝的・先天的なものが影響していると考えられていますが、加齢で生じる骨粗鬆症の場合は後天的な要因が大きいとされています。

喫煙
喫煙は尿中へのカルシウムの含有量を増加・排泄させ、女性ホルモンの低下を招き、骨量減少などに影響を与えます。
喫煙による骨量の総量は喫煙者が一番少なく、次いで禁煙者が少ないとされています。また喫煙者に比べると禁煙者の骨量は多いと言われています。
継続して喫煙している人の骨折発症率は約1.3~1.8倍にも上昇するとされ、喫煙による骨折への影響は女性よりも男性に強く出現します。

運動不足
運動をしないと骨量だけでなく、筋力も落ち、骨が折れやすくなります。
日常生活での活動や身体活動は大腿骨頸部骨折や骨粗鬆症による骨折の予防となるとされ、運動効果による骨折発症率の予防は約2~4割、最大で約5割の予防効果があると確認されています。

年齢、性別
高齢者によく見られる大腿骨頸部骨折や圧迫骨折などは女性に多く、男性・女性ともに加齢に伴いその発症リスクが増加します。
特に骨粗鬆症による骨折は「高齢者」や「女性」が危険因子となります。
また年齢は、骨量とは関係なく骨折を起こす危険因子で、他の対象者と同量の骨量を示していても高齢であるほど骨折の可能性は高くなります。

家族の既往歴
性別に関係なく、身体部位のいずれかに骨折があった場合、高齢になってからの骨折発症率は約2倍にも跳ね上がります。
特に椎体を骨折していた場合、高齢になってからの椎体骨折は約4倍にも跳ね上がると言われています。
また、家族(両親)が大腿骨頸部骨折を起こしたことのある場合、自己の骨折発症率は約2.3倍になり、家族内に他の骨折既往歴があると自己の骨折発症率は約1.2~1.5倍にもなると言われています。

日照不足
人間の体は食物の摂取からビタミンDを摂取しているだけでなく、太陽の光を浴びることでもビタミンDを産生しているため、日照不足はビタミンD欠乏を招きます。
ビタミンDが欠乏すると、ハイドロキシアパタイト(骨の構成物質である水酸化燐灰石のこと)を構成しているカルシウムと一緒にリンなども不足します。
骨を形成している物質が不足すると骨軟化症という病気に罹患してしまいます。

アルコールの過剰摂取
日光により産生されたビタミンDは肝臓に蓄積・代謝されるのですが、アルコールの過剰摂取はビタミンDの代謝を障害し、骨量を低下させます。
また、骨形成の役割をもつ骨芽細胞の働きを抑えてしまい、骨形成に必要なカルシウムなどを排泄尿の中へ排出させてしまいます。
骨折の発症率は、アルコールの摂取量が多いほど上昇し、性別による差は確認されていないです。

ダイエット
過剰なダイエットは、栄養バランスの崩れや栄養不足に関係し、筋力や筋肉の低下を引き起こし、骨折しやすくなります。
痩せすぎは、骨量と関係なく大腿骨頸部骨折を引き起こすリスクファクターとなりますが、他の骨折に関しては骨量とは関係の無い骨折要因にはならないとされています。
結果、大腿骨頸部骨折以外に起こる骨折は、低体重などが骨量の減少を起こし、骨折の発症率を上昇させていると考えられています。

コーヒーの過剰摂取
コーヒーに含まれるカフェインが排泄尿の中へのカルシウム排出を増やし、骨量を減少させます。
しかし、カルシウムの摂取量が基準となる所要量を満たすなど、十分に摂取していれば問題ないそうです。ですが、1日のコーヒー摂取が3~4杯以上は注意が必要です。

骨量は何歳頃からはかりはじめた方がよいのでしょうか?

骨粗鬆症を早めに発見したいという早期発見の目的の人がほとんどでしょうが、その場合、女性では閉経期が始まる50歳前後からはじめた方がいいでしょう。男性ではもう少し遅くてもよくて、高齢期(60歳前後)から始めても大丈夫のようです。
健康診断などで骨密度を測定し、ご自身の骨の状態を知ることと、予防や対策をとることがとても重要です。
ぜひ、一度検査をしてみましょう。

発症しやすい人は?