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コスモス新聞

コスモス新聞 病院からのお知らせ、ちょっとしたエピソード、医療に関するお話、患者様よりお寄せ頂いたメッセージ、思い出の映画など情報満載です。

コスモス新聞第233号

フットケアについて 足のトラブルは全身に影響します。

体の全体重を支え、走ったり跳んだりするときには体重の何倍もの力がかかるのが足。しかも一日のうちの多くの時間を、靴という狭い空間に押し込んでいるのですから、それだけにいろいろなトラブルにも見舞われかねません。これらのトラブルは、足のみならず全身の健康にも少なからぬ影響を与えます。
甘く見て、"足元をすくわれる"ことのないように気をつけましょう。
足のトラブルでポピュラーなものといえば、まず「外反母趾」があげられます。足の母趾の指先が小指側に曲がってしまう病気です。母趾のつけ根の関節が横に飛び出して靴にあたり、痛みます。症状が進むと、骨の出っ張りが指の神経を圧迫して痛んだり、親指のつけ根の関節の脱臼や軟骨がすり減ることによる痛みなどもおこります。
外反母趾が直接的に別の病気をもたらすことはありませんが、足の痛みのために出かけるのがおっくうになり、運動不足から生活習慣病につながってしまうことはあります。肥満、糖尿病、脂質異常症、心臓病、骨粗しょう症などの原因になることが指摘されています。

中高年女性の2人に1人は外反母趾!?

患者の男女比は1対10と圧倒的に女性に多く、軽症も含めれば中高年女性のおよそ2人に1人は外反母趾であるといわれます。女性に多い理由は、先が細くかかとが高いハイヒールをはくために親指が曲がってしまうからだ、と考えられがちですが、そう単純なことでもないようです。
足底には、縦と横のアーチがあります。このアーチによって足にかかる大きな負荷を軽減しています。縦のアーチが低くなると、土踏まずがなくなり、いわゆる扁平足になります。かかとが外側に傾き、立っているだけで親指は小指側に押されるため、外反母趾が進んでしまいます。横のアーチが低くなると、足の幅が広がる開張足です。足裏の肉厚が薄くなって第2趾・第3趾のつけ根に体重がかかり、タコやウオノメができます。幅が広がってしまった足を先細の靴に押し込み続けていると、親指は圧迫され変形が進んでしまいます。

厚い中敷きを作って足裏のアーチを支える

外反母趾を予防するには、まず、自分の足に合った靴をはくことです。
ハイヒールは、確かに外反母趾になりやすい靴です。前に体重がかかるために足裏の横のアーチがつぶれ、開張足を招きます。かかとが高いので不安定で足への負担も大きくなります。靴の文化が長いヨーロッパの人たちには当たり前のことのようですが、ハイヒールは必要なときだけはき、ふだんはかかとの低い靴をはきましょう。

外反母趾の予防に役立つ足指の体操をご紹介しておきます。

●タオルつかみ いすに座り、床に置いたタオルを足指でつかんで拾う
●綱引き いすに座り、床のタオルを両足の指でつかんで引っ張り合う
●足じゃんけん グー、チョキ、パーを初めゆっくり、慣れたら少し速く

足のトラブルには爪の変形も多いものです。爪の角が周囲の皮膚に食い込み、炎症や痛みをもたらす「陥入爪」や、爪が横方向に巻いている「巻き爪」などです。
陥入爪の主な原因は深爪や足に合わない靴など。
陥入爪と巻き爪は一緒におこっていることが多く、皮膚に食い込んだ爪の角を切れば一時的には痛みが軽くなりますが、爪が伸びてくるとさらに深く食い込んできます。治療法は爪の幅を狭くする手術が一般的には行われますが、矯正具を使った爪矯正という方法だと、手術をせず、元の爪の幅のまま治療することができます。

足の筋肉・骨・皮膚に影響し、症状が幅広い足病は予防が重要

足病という言葉をご存じでしょうか? 

足病には、
(1)足裏のたこ、魚の目などの足裏や足指にできる皮膚の硬化
(2)外反拇趾、内反小指などの骨格の変形
(3)巻爪・陥入爪・爪の厚化などの変形や変色
(4)爪白癬(爪水虫)、白癬(水虫)などの感染
(5)浮指などの足指の変形
(6)腰部脊柱管狭窄症や閉塞性動脈硬化症により引き起こされる間欠性跛行
(7)足裏の筋肉(腱)の炎症である足底腱膜炎
などがあります。

このように足病は、足の筋肉(腱)、骨、皮膚と症状が幅広いことがわかります。これらの多くは重症になれば医療的処置が必要になりますが、(1)から(5)は予防ができます。
足病といっても命にかかわるものは少ないため、重症になって本当に困るまで放っておかれることが多いかもしれません。
しかし足の痛みがあると歩くのもつらく不自由ですし、治療しようと思えば長い期間かかりますので、日頃のケアで足を快適な状態に保ち、足病を予防することが重要です。そのためにまず大切なのは足病が発生する原因を知ることです。原因がわかれば対策が見えてきます。足病があると歩くことにも危険が伴います。

フットケアで快適な歩行を

手軽にできて健康維持に有効な方法として、歩くことが勧められ、1日に1万歩歩くことが理想的とされています。車中心の生活をしている人ほど歩く機会もなくなっていますので、意識して歩く習慣をつけることが必要です。
調査では、小学5年生の子どもの1日の歩数は、20年前は2万3000歩だったものが現在は1万3000歩と激減していると報告されています。大人だけでなく、子どもも歩行をとり入れて健康活動を推進しなければならない状況です。
確かに歩くのはよいことです。しかし、上記のようにさまざまな足病を持つ人に急に無理に歩かせることには危険が伴います。たとえば転倒による骨折、靴などが合わないことによる足の痛み、膝痛、腰痛などが挙げられます。特に転倒は多くの高齢者が経験し、骨折したり、骨折しないまでも転倒による外出抑制(転倒後症候群:転倒を恐怖に感じ外出を控える状態をいう)を引き起こすことが多くあります。
最近は、中高年のウオーキングや山登りなどが流行っていますので、足元のケア、つまりフットケアにも目を配って、快適で長く続けられる趣味にしてほしいと思います。

転倒しやすい高齢者は足指力を

足病の発生と足の筋力や筋骨格の構造は密接な関係にあります。
足の筋力がどのくらいかといわれてもピンとこない人もいるでしょう。
皆さん自分のすねを触って、足指でじゃんけんのグーを作ってみてください。すねの筋肉が硬くなると思います。次にふくらはぎの下の方を触りながら同じくグーを作ってみてください。やはり筋肉が硬くなります。
つまり、足指でグーを作る動きはすねやふくらはぎの筋肉を使っているということなのです。これは、足指で地面をつかむ力だと思ってよいでしょう。
足指力とは年齢などによる目標値が決まっていて、どちらも簡単な運動や日常のケアで高めることが可能です。

足型と足部の筋骨格系の深い関係

「私は扁平足だから足が疲れやすい」「親が扁平足だから私も扁平足になった」......。よく聞かれる言葉です。プールやお風呂から上がった際、床についた足型を見て再認識することがあると思います。

足にはアーチが3つあります。

拇趾から踵にかけての縦アーチ(A)
拇趾から小趾にかけての横アーチ(B)
小趾から踵にかけての縦アーチ(C)

の3つのアーチで、このうち1つでも崩れてしまうと、歩行に支障をきたしたり足病の原因となります。一般に扁平足と言われているのは、(A)の土ふまずのある一番大きな縦アーチの消失にあたります。これはわかりやすいと思います。他の2つのアーチの大まかな判断を示します。
B)の前足部アーチが低下あるいは消失している状態は、素足の状態で上から見て、足の甲が薄く骨が浮き出ていて、ちょっとくぼんでいる印象があります。特徴的な症状として、足裏の第3指の付け根が硬くなっていたり、たこができていることが多くあります。この荷重が第3指の付け根にたこや魚の目(鶏眼)ができる原因です。C)の外アーチの消失は、外側のくるぶしの下の部分はくびれているのが通常ですが、これが消失している状態です。

次回に続く。お楽しみに。


第58回映画楽会
題目
忠臣蔵
12月6日(木曜日)
午後1時00分上映
3階食堂
今回は続編です。これからがヤマ場。
ぜひぜひご覧ください。討ち入りです。