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コスモス新聞

コスモス新聞 病院からのお知らせ、ちょっとしたエピソード、医療に関するお話、患者様よりお寄せ頂いたメッセージ、思い出の映画など情報満載です。

コスモス新聞第230号

ロコモティブシンドローム その3

運動器を長期間使い続けるための新しい概念がこの「ロコモ」です。
日本は世界にさきがけて高齢社会を迎え、これに伴い運動器の障害も増加しています。
入院して治療が必要となる運動器障害は50歳以降に多発しています。このことは多くの人にとって運動器を健康に保つことが難しいことを示しています。
多くの人々が、運動器をこれほど長期間使用し続ける時代は、これまでありませんでした。
そこで、日本整形外科学会では、運動器の障害による要介護の状態や要介護リスクの高い状態を表す新しい言葉として「ロコモティブシンドローム(以下「ロコモ」)(locomotivesyndrome)」を提唱し、和文は「運動器症候群」としました。
Locomotive(ロコモティブ)は「運動の」の意味で、機関車という意味もあり、能動的な意味合いを持つ言葉です。運動器は広く人の健康の根幹であるという考えを背景として、年をとることに否定的なニュアンスを持ち込まないことが大事であると考え、この言葉を選びました。
ロコモティブシンドロームチェックで1つの項目でも該当する人は、日常生活での身体への要求に、運動器が十分に応えられていない状態と考えられます。
しかし、ロコモティブシンドロームチェックの該当項目数がたとえば2つよりも3つあるほうが、ロコモティブシンドロームがより重症という意味ではありません。
ロコモティブシンドロームには、予備軍の方から、軽症、中等症、重症の方まで、いろいろなレベルがあります。
ロコモティブシンドロームは日常生活のなかでどれぐらい歩けるのか、ということが重要になります。
したがって、その重傷度は、「歩行がどのくらいできるか」という、機能障害の程度で判断することになります。
自分で歩くことが可能で日常生活への影響がない、あるいはあっても軽度であるというレベルは軽症ということになります。
一方、歩行に手助けが必要になれば重症ということです。
その中間が中等症で、歩行に杖などの補助具が必要である人です。
ちなみに、要支援者で一番多い病気は、関節疾患で二番目は転倒などによる骨折です。
要介護者になると、一番目は脳卒中で、二番目に多いのは、意外かもしれませんが、認知症です。
ロコモティブシンドロームの診断基準には「ロコモーションチェック」というチェックリストがあり、これに答えることで自己チェックができるようになっています。
軽度のロコモティブシンドロームは、自分で歩ける状態で、日常生活には影響がありませんが、あってもごく軽微な程度をいいます。
中等度は、歩くときに杖や歩行器など何らかの介助が必要となっている状態です。
重度は、歩くときに人の手を借りる必要があったり、歩けなくなったりしている状態です。
ロコモティブシンドロームをチェックする項目には、ただ立ったり歩いたりするだけでなく、日常生活で起こる、少し負担のかかる歩き方や動作が入っています。
スーパーなどで買い物をして荷物を持って帰るのが辛いだとか、布団の上げ下ろしがきついといった項目です。
これらの項目にチェックすることで、日常生活のなかで軽度のロコモティブシンドロームにも気付くことができるようになっています。
ロコモティブシンドロームは気付かれないままに静かに進行します。
最近、ふらついたり、つまずいたりするようになった、とうことはありませんか?
「年のだからしかたがない」、と甘く見てはいけません。
運動機能の低下は、生活習慣病と同じで、初期はほとんど自覚症状がないのです。
運動器の変化が出やすいのは膝と腰です。
痛くなったときはもちろんですが、「何だか最近、足腰が弱ったな」と感じたら、
ロコモティブシンドロームのことを考えて見ましょう。

ロコモティブシンドロームチェック

①片足立ちで靴下が履けない
②家の中でつまずいたり滑ったりする
③横断歩道を青信号で渡りきれない
④階段を上るのに手すりが必要である
⑤15分ぐらい続けて歩けない
⑥2kg程度の買い物をして持ち帰るのが困難(1Lの牛乳パック2本程度)
⑦家の中でのやや重い仕事が困難

この項目の1つでも当てはまれば、ロコモティブシンドロームの可能性があります。
4,5年後には要介護者となるリスクが高いです。

それぞれの項目で何がわかるか説明します。

①片足立ちで靴下が履けない
→バランス感覚が低下しています。
②家の中でつまずいたり滑ったりする
→体の柔軟性がなくなり硬くなっていたり、
筋力が衰えていたるといったことが考えられます。
③横断歩道を青信号の時間で渡りきれない
→歩行速度が人よりかなり遅いことがわかります。
→また、すり足歩きの傾向があります。
④階段を上るのに手すりが必要である
→下股の筋力低下や、バランス能力の低下が考えられます。
⑤15分ぐらい続けて歩けない
→筋力の問題、関節の痛みの問題、循環器や呼吸器の問題などが考えられます。
⑥2kg程度の買い物をして持ち帰るのが困難(1Lの牛乳パック2本程度)
⑦掃除機や布団の上げ下ろしなどが困難
→⑥⑦が当てはまる場合はロコモティブシンドロームであることが考えられます。

なぜロコモティブシンドロームになってしまうのでしょうか。

加齢、運動不足、不摂生な生活などから、骨量、筋量、関節軟骨、椎間板、神経活動、というものが減少していきます。
骨量が減ると、骨粗しょう症になり、関節軟骨や椎間板が減少すると、膝関節痛や腰痛が発症します。
また筋肉量、血管量、神経活動が減ると、加齢性筋肉減少症や神経障害を引き起こします。
これらの障害により、歩行機能の低下や運動器不安定症などなります。
結果的に歩けない、立ち上がれないということになり、要支援・要介護が必要になります。
つまり、全てがロコモティブシンドロームへと繋がっているのです。
今回でロコモティブシンドロームの勉強は終わりです。

ご不明な点は外来看護師にお聞き下さい。

私よりもわかりやすくお話をしていただけると思います。

どしどしお聞きくださいね。


第55回映画楽会
題目
あじさいの歌
2012年8月20日(木曜日)
午後1時00分上映
3階食堂
今年の9月で映画会社の日活は100周年を迎えました。
それを記念して、日活といえば裕次郎、ですから裕次郎の青春ものも中でもピカ一の"あじさいの歌"を上映致します。
公開時のポスターには、「爽やかに香る愛の賛歌!ほとばしる青春の激情!珠玉の大ロマンに裕次郎の新生面がひらく!」とあり、アクションスターとして売り出した裕次郎が、文芸作品に挑戦したことがうたわれています。
「陽のあたる坂道」「乳母車」同様、同じ石坂洋次郎原作による映画化なんです。今回もまたしても芦川いづみが素敵!です。もう、なんて言うべきか? まるでタイトルのあじさいのような華やかさ、あっ!そういやこの映画の中で芦川いづみが着ていた洋服の色も紫色でどこかあじさいの花のようでした。

ぜひ、ご覧下さい。