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コスモス新聞

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コスモス新聞第227号

骨粗鬆症総まとめ

カルシウムは、人体に必要不可欠なミネラルの一つです。99%が骨や歯などに存在し、1%のカルシウムは血液・筋肉・神経などで、生体機能の維持および調節に不可欠な役割を担っています。この1%のカルシウムのことを機能カルシウムと呼び、1%に満たなくなると、体は、骨や歯にあるカルシウムを取り出して1%になるように働きます。このように使われる骨や歯にある99%のカルシウムを貯蔵カルシウムと呼びます。
成人の体内には約1kgのカルシウムがあり、そのうち99%は骨の中にハイドロキシアパタイトの形で蓄えられています。残りはわずか1%ですが、細胞や血液の中に常に一定の濃度で存在しています。このカルシウムは筋肉を収縮させたり、神経を興奮させたり、ホルモン分泌や酵素活性にかかわったり、驚くほど多様な働きをします。カルシウムがなければ心臓も脳も筋肉も動きません。カルシウムは生きていく上で欠かせない働きをしているのです。そこで、体内でカルシウムが不足したときに、カルシウムを補給する貯蔵庫の役割をしているのが骨なのです。
骨の材料は、カルシウム・リン・マグネシウムです。
カルシウムは、リンやマグネシウムと結びついてリン酸カルシウム、リン酸マグネシウムとなり、骨を作っています。
特にカルシウムとリンの摂取比率は大事で、およそ1対1といわれていていますが、現代の食生活ではリンが過剰となる傾向があり、過剰なリンはカルシウムと結びついて尿から排出されます。血中カルシウムが不足していると骨を溶かして補給されるため、骨は弱くなっていきます。逆にリンが足りない場合はその分、リン酸カルシウムを上手くつくることができなくなり、余ったカルシウムは捨てられることになります。いずれも結果は骨が弱くなります。
カルシウムの吸収にはビタミンDが不可欠ですが、活性型ビタミンDにはカルシウム吸収を促進する作用があるのです。しかし、過剰なリンは腎臓での活性型ビタミンDの合成を阻害するため、カルシウムの吸収が悪くなります。このように、過剰なリンは二重苦ともいえる状態をつくります。
骨代謝は、休止期→吸収期→逆転期→形成期→休止期のサイクルで繰り返されます。この一連の活動は骨リモデリングと呼ばれ,骨自身を健康でしなやかに保つとともに、骨からカルシウムを出し入れすることで、体内のカルシウム濃度を保つメカニズムにも一役買っているのです。
骨吸収とは、破骨細胞といわれる細胞が骨を融解して、その結果カルシウムが血中へ行き、血中のカルシウム濃度が上がります。つまり、骨のカルシウム→血中のへカルシウム移動することを骨吸収ということです。逆に、骨芽細胞という細胞が、類骨組織よりハイドロキシアパタイトの沈着を行うことで、骨化させます。すなわち、骨を形成することです。
簡単にいうと骨吸収→骨をとかす、骨形成→骨をつくるになります。
またこれらの骨吸収、骨形成という作用は、ビタミンD、副甲状腺ホルモン、カルシトニンというホルモンにより調節されています。
ビタミンD、カルシトニンはいままでに説明していますので今回は副甲状腺ホルモンを取り上げます。
カルシウムの吸収や骨や歯をつくるコントロールは、副甲状腺ホルモンやカルシトニンなどを中心に、さまざまな機能成分が関わっていますが、その中心は副甲状腺ホルモンなのです。
これは副甲状腺から分泌されるホルモンのことで、甲状腺から分泌されるカルシトニンというホルモンやビタミンDとともに、血液中や体液中のカルシウム濃度を一定に保っています。カルシトニンは、血液中のカルシウム濃度が高くなると分泌が高まり、骨からカルシウムが溶け出すのを抑えるようにはたらきます。
一方、副甲状腺ホルモンは、血液中のカルシウム濃度が低下すると分泌が高まり、骨に含まれているカルシウムを取り出し、腸からのカルシウムの吸収を促進することによって、血液中のカルシウムを増やすはたらきをしています。このように、二つのホルモンがバランスよくはたらくことによって、血液中のカルシウム濃度は常に一定に保たれているのです。
副甲状腺ホルモンは、カルシトニンやビタミンDと共に生体内のカルシウムおよびリン酸代謝を調整する重要なホルモンです。副甲状腺ホルモンは骨と腎臓が標的器官ですが、ビタミンDの活性化を介して間接的に腸管にも作用しています。
カルシウムだけでなくマグネシウムも必要です。
筋肉・脳・神経にあるマグネシウムは、カルシウムといっしょに神経と筋肉との間の興奮伝達などに大切な役割をしています。カルシウムとマグネシウムの比率を2対1程度に保つことで、心臓などの循環器系の働きを維持・増進します。
体内のカルシウムが十分にあると、脂肪の合成が抑えられ、分解が促進されます。また、カルシウムの摂取量が多いほど、便から排泄される脂肪の量が増えるらしいとの報告もあります。
血液中のカルシウム濃度はいつも一定でなければなりません。濃度が下がると、副甲状腺ホルモンが分泌され、破骨細胞が骨を溶かし、血中にカルシウムを送り出します。
副甲状腺ホルモンは骨代謝を司るホルモンで、古い骨を壊し(骨吸収)、新しい骨を作る(骨形成)という骨代謝回転を早める作用を持ちます。副甲状腺ホルモン製剤を間歇的に投与すると、このバランスが骨形成側に傾いて骨量が増え、骨折の予防につながることがわかり、副甲状腺ホルモン製剤は「骨形成作用を持つ初の骨粗鬆症治療薬」として2010年7月23日に、ヒト副甲状腺ホルモン1-34(テリパラチド)が骨粗鬆症治療薬として製造販売承認されました。この薬剤は、わが国で承認された初めての骨形成促進剤です。強力な骨形成作用により、十分な骨量増加が得られ、優れた骨折予防効果が証明されています。
本剤は、日本での承認時、欧米の他、韓国、台湾、インド、シンガポールなど世界84カ国で承認されていて、日本は85カ国目の承認国です。
人間の身体の副甲状腺ホルモンは、84個のアミノ酸がくっついた構造物ですが、そのうちの活性のある34個のみを合成したのが、このテリパラチドという構造です。つまり、副甲状腺ホルモンの作用はほぼそのままに、そのサイズをコンパクトにしたものです。
骨はリモデリングと呼ばれる新陳代謝を繰り返しています。
これは、破骨細胞によってまず海綿骨表面や皮質骨血管周囲から骨が吸収され、削られ、その後、骨芽細胞によって、新しい骨が形成されていく過程をとります。骨粗鬆症は様々な原因によって、この骨の吸収と形成にインバランスを生じ、吸収量の方が、形成量よりも多いため、骨量が減少し、骨強度が低下して発症いたします。骨粗鬆症治療薬は、この破骨細胞による骨吸収を抑制する、骨吸収抑制剤と、骨芽細胞による骨形成を促進する、骨形成促進剤とに分けられます。テリパラチド(PHT1-34)は骨形成を強力に促進する薬剤です。

PTHには以下の3つの作用があります。
1.骨からのカルシウムの放出を増加させる作用
2.カルシウムの腎クリアランスを低下させる作用
3.活性型ビタミンDの産生を促進する作用の3つです。

今回をもちました骨粗鬆症の勉強は終わりますが、コスモス新聞は今後も続きますのでご期待ください。

第52回映画楽会

題目:ひばり・チエミの千両傘
6月28日(木曜日)
午後1時00分上映
3階食堂

息の合ったひばりとチエミコンビが、演ずる時代劇ミュージカル。
前回の「ひばり・チエミの弥次喜多道中記」と同様、基本的には肩のこらない賑やかなドタバタコメディ調なのですが、本作では、恋に生きるか身分を守るか迷う乙女の切なさを描く情感溢れるシーンが加えられているのが特長です。
お姫さまと言う役柄上、どうしても気取った演技に終止するひばりに対し、大食漢のおとぼけ腰元を演ずるチエミの熱演で、前半は「あんみつ姫」などを連想するマンガチックな演出になっています。
一方ひばりの方は、村祭りの仮装行列の中で酒に酔って浮かれはじめるシーンや、中盤、水原弘と酒場で「パイ投げ」ならぬ「うどん投げ」「おから投げ」が入り乱れる大乱闘にはしゃぐシーンなどで、弾けたコメディエンヌ振りを発揮しています。
町民に間違えられた姫君が、頓珍漢な受け答えをする定番ギャグなどももちろんあります。
バラ色に染まった雲の中で、七夕の織姫、彦星のような中国風の衣装を着たひばり、水原弘、チエミが歌う幻想シーンも見所です。
『或る夜の出来事』のキャプラ監督の大ファンである沢島忠監督だけあって、本作は『或る夜の出来事』を時代劇に翻案したって感じです。 
ちゃんばらトリオを結成する前、大部屋役者時代の南方英二や伊吹太郎、夢路いとし、喜味こいしコンビなどもちらり登場していますので探してみてください。