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コスモス新聞

コスモス新聞 病院からのお知らせ、ちょっとしたエピソード、医療に関するお話、患者様よりお寄せ頂いたメッセージ、思い出の映画など情報満載です。

コスモス新聞第226号

骨粗鬆症について8

前回からの続きです。

骨粗鬆症になったらどんな治療をするの?
まず最初に考えなければならないことは、薬による治療を行うようになる前に、「きちんとした食事」「適度な運動」などを行って骨粗鬆症になるべくならないようにする「予防」の考え方を持つことです。
それでも残念ながら骨粗鬆症になってしまった場合に、薬物などの投薬治療を行うことになるのです。
また、薬物治療中でも、薬だけに頼るのではなく平行して「きちんとした食事療法」と「適度な運動」を行うことが大切です。
薬物治療と同時にそれらを行う事によって薬物治療の効果を上げる事ができると考えられるからです。
では、骨粗鬆症になったらどんな治療を行うのでしょうか?
基本的には薬での治療、すなわち薬物治療となります。
骨粗鬆症で使う薬には患者さんの状態によって様々なものがありますので、指示に従って正しく服用してください。
では、骨粗鬆症になったときには、どんな薬を使うのでしょうか?
その薬の名前と特徴を順に説明していきましょう。

カルシウム剤
カルシウム剤は、歴史が最もながく、古くから使われてきた治療薬です。薬屋さんに置いてあるあの一般的なサプリメントですね。
カルシウム剤は基本的には食事でおぎなうものですが、現代社会の食生活ではなかなか十分なカルシウムを取れていないのも事実です。
カルシウムの不足分はサプリメントでおぎなうのがいいでしょう。カルシウムの大人1日の摂取量の目安は0.5g(500mg)~0.6g(600mg)となります。

ホルモン製剤
骨粗鬆症は女性ホルモンが低下することによって、起こりやすいことは以前に書きました。そこで減った女性ホルモンを補充することで骨量を増やそうというのがホルモン製剤です。
しかし、このホルモン製剤は乳ガン・子宮ガンにかかりやすくなるなどの危険性がともないます。そこで、このホルモン製剤を使うか、そのほかの製剤を使うかどうかは、お医者さんと十分に相談する必要があります。

活性化ビタミンD剤
活性化ビタミンD剤は、腸でのカルシウムの吸収の手助けをしますので、それを補充することでカルシウムの吸収を良くし、骨量を増やそうとする考え方です。
日本では大きく2種類「アルファカルシドール」「カルシトリオール」の活性化ビタミンD剤があります。
副作用として、下痢・むかつき・吐き気などがあります。

カルシトニン製剤
カルシトニンは、ホルモンの一種です。これは骨をこわす働きがある破骨細胞の働きをおさえることがわかっています。つまり骨をこわしにくくするんです。
これも、大きく2つの種類「サケカルシトニン(シャケから取る)」「エルカルシトニン(ウナギから取る)」があります。

ビタミンK2製剤
ビタミンK2は骨が破壊されるのを防ぐ作用があります。そのため治療薬として使われています。
副作用としては、便秘などの胃腸障害があります。

ビオホスホネート製剤
ビオホスホネートは骨の主要なミネラルの1つ、リンの化合物です。これは骨のミネラルを保っているヒドロキシアパタイトというものにとてもくっつきやすい性質を持っているのです。
つまり、ビオホスホネートがヒドロキシアパタイトにくっつき、骨の表面をカバーし、骨をこわす破骨細胞から骨を守ってくれるのです。
このビオホスホネート製剤には
●エチドロネート
●アレンドロネート
●リセドロネート
などがあります。
注意しないといけない事は、これらの製剤を服用するときは、その効果を最大にするために、カルシウムとビタミンDに2つの栄養素も同時に取った方が良いということです。
また、副作用として、下痢・便秘・消化不良などがあります。

ラネリック酸ストロンチウム
これは比較的新しい治療薬で、今まで書いてきた治療薬と根本的に異なった作用を行います。
今までの治療薬が、骨の破壊をする細胞、すなわち破骨細胞の働きから骨を守る作用だけだったのに対して、この製剤は、その作用に加えて新しい骨の形成をする作用も同時に行うのです。
副作用として、下痢・頭痛・皮膚炎などがあります。また、血栓ができやすくなりますので、血栓ができやすい体質の方は注意が必要です。

副甲状腺ホルモン(PTH)
副甲状腺ホルモン(PTH)は、自分で注射をする薬です。
この自己注射で骨の形成が顕著に促進され、骨量を増加させて骨折を抑制することが分かっています。
その作用は、活動を休止している骨表面の骨芽細胞を刺激することによって、新たな骨形成を促すことで、骨量を増加させるのではないかと考えられています。

骨粗鬆症にはさまざまな治療薬があり、そのおかげで骨量が増加した場合に、途中で薬を中断すると再び骨量は低下します。ですので十分に骨量が増えたなら中止を考えてもいいのでしょうが、一般的にはあまり良いとはいえません。
今のところ骨粗鬆症は完治する病気ではないですので、長い期間薬などの治療が必要になると考えられています。
骨粗鬆症の治療の対象となる方は、その多くが高齢者の方です。
高齢者の方は骨粗鬆症以外の病気(生活習慣病など)で薬をいただいておられる方が多いので、基本的には他の薬と骨粗鬆症の薬は同時に飲んでも大丈夫です。
大切なことは、お医者さんに今自分がもらっている治療薬を知らせて、それに合った骨粗鬆症の薬を処方してもらうことです。
運動することが苦にならない、運動が習慣になっている人と、運動があまり好きでない、すなわち運動が習慣になっていない人とでは、前者の方が骨粗鬆症になりにくく、骨折もしにくい事がデータとして報告されています。
適度な運動は筋肉を動かします。そのことによって、骨に適度のストレスがたまり骨を増やすことにつながるのです。
また、運動することによりよりおなかが空いて、食事の量が増えその中のタンパク質がある種のホルモンを増やし、そのホルモンが骨を作る細胞(骨芽細胞)を増やしますので、間接的にも骨が増えると考えられます。
ただ、骨粗鬆症になってしまった人の運動との関連を示すデータはありませんので、骨粗鬆症になる前の若い頃から適度な運動をするように心がけましょう。
さらに、骨粗鬆症になってしまっても運動することによって転倒する危険性が減りますから、やはり適度な運動は大切だと考えられています。どのような運動が骨粗鬆症予防に有効かは、運動を行う人の年齢で変わってきますので年代別にみていきましょう。

若年期(10代~40代)
バレーやバスケットなど比較的激しい運動、とりわけジャンプをともなう運動が骨量を増やすのに有効だと考えられています。ママさんバレーなどはとてもいい運動の機会になるのではないでしょうか。運動量としては1日200kcalぐらいが目安です。

閉経後(40代後半~)
この時期はバレーやバスケットなどの激しい運動よりも長く続けて行いやすい散歩や、水泳などがお勧めです。
また、日常生活でもエスカレーターや、エレベーターなどを使わずに階段を使うなど、自分なりに工夫するのもいいですね。
運動量としては散歩では20分~30分/1日、歩数では5,000~7,000歩ぐらいを目安にするといいでしょう。
大切なのは、いきなり20分散歩を毎日行うのではなく、2~3日に1日10分でも良いですので、慣れてから徐々に運動量を増やしていくことなのです。
ふとんの上げ下げ、掃除など日常生活での運動も大切なことです。

第51回映画楽会

題目:ひばり・チエミの弥次喜多道中
5月24日(木曜日)
午後1時00分上映
3階食堂