香川県高松市での整形外科・内科・健康診断・予防接種は吉峰病院へ。

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コスモス新聞

コスモス新聞 病院からのお知らせ、ちょっとしたエピソード、医療に関するお話、患者様よりお寄せ頂いたメッセージ、思い出の映画など情報満載です。

コスモス新聞第22号

職人肌の医療者!! 

医師、看護婦、運動訓練士などの医療従事者は医学技術、看護技術、リハビリ技術をそなえた技術者です。したがって優秀な技術者にふさわしい腕を身につけていなければなりません。そうでなければ良い医師、良い看護婦、良い医療者とはいえません。 
患者さんが最も求めているのは優れた技術でしょう。医学は日進月歩に今も進んでいます。そして私たちは遅れを取らないよう努力することを誓っています。
人々は科学的なものには大変な信頼を寄せます。
しかし科学的という言葉には何か冷たさを感じさせられ、非人間的な感じもします。
特に医療の中で使われる場合がそうです。 現代の医療の中には病気だけが科学的な技術で診断され、治療されているような感じがします。それが医療不信の一因かもしれません。
病気になれば誰もが程度の差はあれ、恐怖心や不安感を持つでしょう。
だから患者さんは病院を訪れる時、自分の心配を聞いてもらいたいし、不安を取り除いてもらいたいとも思うし、自分の病気や治療法などもきちんと教えてもらいたいと望むと思います。
診療において大切な事は優れた技術はもちろんですが、まず聴く耳と語りかける事を一番に考えたいと思います。日常の診療の中で最も効果的なものは治療をするさいの対話だからです。
この対話を成立させるには医療者側が開かれた心、柔軟な心を持っていなければなりません。これは優れた技術を習得するよりもはるかに難しいことです。
一生かかっても習得できないかもしれません。でもそれを求める心が大切だと思います。相手を理解する努力が安心感を生み、やがて相互の信頼関係につながった時、治療が一段とスムースにより良い状態で進むことになります。
このような医療の在り方が望ましい結果につながるのです。
ですからどんなささいなことでも、身近にいる医療従事者にご相談して下さい。

高血圧 その2

食塩が血圧を上げることは前号に書きました。でもその中のナトリウム(Na)によります。カリウム(K)は体内ではナトリウムの作用に拮抗する働きがあり、カリウム(K)の摂取量を増やせば血圧は低下します。 野生の動物には高血圧はありません。自然の物を自然のままに食べているからです。その状態では食物の中のナトリウムとカリウムの比は1以下に保たれています。ブラジル(ヤノヤノ族)、ニューギニア、プカプカ島の住民は高血圧が少ない民族として知られています。その食事をみますとナトリウムとカリウムの比は1に近かったのです。
彼らには食塩が手に入りにくにため、調味料として木の灰(カリウム)を使っていたためです。 欧米ではナトリウムとカリウムの比は3程度です。すなわちカリウムの3倍のナトリウムを取っていることになります。
では日本では・・・
なんと6倍のナトリウムを取っているのです。
食塩を控えると同時にカリウムの多い食品を十分にとらなければなりません。
野菜、果物、海草類を取ることによって好結果が生まれ、同時に便秘にもききます。
例えば誰かとケンカをした時の事を想像して下さい。
カアッと血が上ってくる感じがあります。その時の状態を調べてみますと、胃腸の運動は停止、心臓の振動は多くなり、血管は収縮し、血圧は高くなっています。呼吸も増え血糖値も上がっています。 この状態が交感神経の機能が高くなっているということなのです。
くわしく書きますと副腎の髄質からアドレナリンが多量に分泌されていることです。
このように怒ったり、興奮したりすると血圧は上がります。 健康な人はすぐに元に戻りますが、高血圧の人では血管の収縮は簡単にはもどりません。
これを繰り返したり、ストレスがたまったり、続けてたりすると血圧は高いままになって末梢血管の平滑筋が肥大してきます。そうすると血管の内腔はせまくなり、血流に対して抵抗が増し、高血圧症になるのです。 夫婦間の不仲、嫁姑の不仲、仕事上での心配などがみんなストレスになります。
これは高血圧だけではなく、様々な病気を引き起こします。高血圧の人が精神的ショックを受けたり、腹を立てたりするとそれが引き金になり脳出血を起こすこともあります。

よく噛んで腹八分目    
  ニコニコと
ストレス知らず 楽しい散歩

「肥満」は体内の脂肪が皮下組織として過剰にたまった状態をいいます。
しかしホルモンなどの病気がなければ放っておいてもさほど問題はありません。
とはいえ、昔からベルトが長いほど短命といわれています。
血圧についていえば肥満は血圧を上昇させます。しかし、肥満者が必ず高血圧とはかぎりません。しかし統計からいいますと太った人が体重を減らせば血圧も下がります。
運動不足は肥満の一因になります。肥満とは関係なく血圧を上げるといわれています。
運動中は血圧は上昇しますが、運動後には血圧は下がり、一日全体の平均血圧も下がります。
高血圧の人が規則的に運動を行うと体重は減らなくとも血圧は下がります。
毎日無理なくする事です。
頑張って運動をしましょう。ご不明な点は医師、看護婦、運動訓練士にお聞き下さい。

災害時医療(緊急医療)について!!

阪神大震災後3ヵ月が過ぎあの時の衝撃が少しずつ忘れかけているような感さえあります。テレビや新聞の報道も今はオウム真理教一色になっているようです。
でも今、私達、医療者の間では災害医学について友人達と活発な議論が展開しています。もっと多くの人々を助けたかった思いが尊い命を代償に、私達に問いかけていると思うからです。
アメリカ、ヨーロッパでは"3T"が重要視されています。
・トリアージ(TRIAGE)
・トリートメント(TREATMENT)
・トランスポーテーション(TRANSPORTATION)
トリアージは患者を症状の程度によって選別する事。
トリートメントは治療する事。
トランスポーテーションは後方搬送の意味です。
今回の災害で問題になったのはトランスポーテーションとトリアージでした。
被災直後より大阪の病院、救命センターなどでは重症患者の受け入れ体制を整えていました。が、待てど暮らせど患者さんは来ませんでした。
被災地との連絡は取れず、初めて外傷患者が運ばれてきたのは丸2日たった19日でした。何故このような事が起きたのでしょう。
第一は現場の医師達はこのトリアージ、トリートメントに追われ、トランスポーテーションを考える余裕がなかった。
第二は病院間での連携がうまくとれていなかった。
第三は政府等の災害対策プランが甘く、机上の空論でしかなかった事などが上げられます。
今後の医療活動には新しいプランを立て、どんな状況にも迅速に対処できる柔軟な対応をしないかなければならないと思います。
トリアージという言葉を初めて耳にしたり、目にした方もいらっしゃると思います。
(日本ではあまり知られてはいませんが、アメリカやヨーロッパでは非常時に出来るだけ多くの患者を助けるには、このトリアージが良いことと医療者の間では常識になっています。)
このトリアージという言葉はフランス語で「選別」という意味です。
今までは戦争などで使われていました。すなわち同時に多くの患者が運ばれてきた時、助かる見込みのある人から優先的に治療をするという意味なのです。
日本でも日赤、自衛隊では独自にこのシステムを作って、大災害時の緊急医療用のマニュアルとして作成されています。
例えば6時間もかかる手術をしても助かるかどうかわからない患者と30分の手術で助かる見込みの患者がいた時、助かる見込みのある患者を先に治療し、重症の患者を後回しにする可能性もあります。単純計算で申し訳ないのですが一人に6時間かけているより、30分で12人の命が確実に確保できるという訳です。また二人しか患者のいない場合でも6時間も待たされている間に、簡単な手術で助かるはずの人の容体が急変する場合もあります。トリアージとは選別するという意味なのです。 苛酷な戦争を経験し、数々の非常事態をくぐり抜けて来た末にたどりついた一つの結論でもあります。 現場の状況、設備、人員等を即座に判断し選別する勇気を持つことも緊急時には必要な事でもあるのです。
何よりこのような状況が起こらないように努力する事が一番大切な事ですが、欧米諸国では中高生の時に救急医療を学びます。 だれもが緊急時に気道確保、人工呼吸(心臓マッサージ)等が行えるようにとの配慮からでしょう。
いついかなる時にこのような緊急事態におちいるかはわかりません。その時にあわてないで即座に対応できるように勉強するのも大切な事です。