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コスモス新聞

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コスモス新聞第204号

まだ若いのに五十肩!?

医学的には「肩関節周囲炎」といって、肩関節周囲の組織が傷ついて炎症がおこり、痛みや運動障害を生じた状態です。最近はこの病気も低年齢化してきており、この原因には、加齢による退行変性により肩関節の動きが悪くなり、「ある日突然、肩が上がらなくなった」「肩の痛みで眠れない」「じっとしていても肩が痛む」といった症状が出現しています。それが出たら、それは五十肩かもしれません。五十肩といっても実際は40代から50代にかけての発症が多く、最近では30代でもみられるなど若年化する傾向があります。

まずは五十肩について説明しましょう。

五十肩とは、加齢による退行変性や、それに加わる軽微な外傷が招く肩関節痛と、運動制限を引き起こす癒着性肩関節包炎と定義されています。この病態の発生には、加齢による退行変性により肩関節の動きが悪くなってが起こる場合と、肩関節の周囲の炎症が引き金になり反射性の筋れん縮状態に陥り、やがて筋性の拘縮状態へ移行する場合があります。

症状は次の3期に分類されます。
1.疼痛性れん縮期
この時期は炎症が疼痛と筋のれん縮を誘発し、筋れん縮がさらに疼痛を悪化させ悪循環となる急性炎症期です。
2.拘縮期
1が数ヵ月経過したのち、拘縮期となります。この時期になると疼痛は軽減し、肩関節の動く範囲が制限されるようになってきます。
3.軽快期

疼痛はほとんどなくなりますが、明らかな関節可動域制限が残った状態です。
関節可動域の診断基準についてはあまり明確ではありませんが、おおよそ屈曲130度以下、外旋30度以下を目安にしています。また、運動時の疼痛発生部位と圧痛点を調べることは、どの部位に主な炎症が存在するかを知るうえで重要です。

治療
1.疼痛性れん縮期
この時期は、理学療法の対象にはなりません。そのため、治療は局所の安静と消炎鎮痛薬の投与のほか、局所への注射療法が中心になります。
日常生活では上肢の安静を保ち、痛みが起こる動作を禁止し、局所への機械的刺激を避けます。寝る時には肩から肘の後ろに枕を置いて肩を保持させます。筋のけいれんを和らげるためには、保温サポーターを着用します。また、入浴をおすすめします。

2.拘縮期
可動域を広げるための運動療法が中心になります。コッドマン体操などの自動運動を行うことにより、可動域を広げます。日常生活では、軽い痛みを伴う程度の運動や仕事を積極的に行います。拘縮による局所の悪循環障害を改善するため、保温サポーターを続けて装着します。また、入浴もよいことです。

3.軽快期
この時期も運動療法を中心にした理学療法を行います。自覚症状がなくなっても、なお何らかの関節可動域制限が残るため、可動域が完全に回復するまで自動運動ストレッチを主体とした訓練を進めます。

もう少し詳しく説明します。
肩関節は見かけ上、前後左右360度回転可能な、体の中でももっとも多様な動きができる関節ですが、その分負担がかかりやすい部分でもあります。肩周囲のさまざまな骨や筋肉を結び付けている腱板などの組織はもともと弾力性に富んでいますが、スポーツのしすぎや加齢によって弾力性が失われていきます。
そこへ、肩の酷使や冷え、高いところのものを取るような普段あまりしない動作が加わると、腱板などの組織が傷つき炎症をおこします。その結果、ある日突然肩に激痛が走り、腕を上げたり後ろに回そうとすると痛むため、髪をとかす、上着の袖に腕を通す、つり革につかまるといった日常の動作にも不自由するようになります。
五十肩が若年化しているのは、運動不足で肩をあまり動かさないために、若いうちから肩関節周囲の組織の弾力性が低下している人が増えているからです。
また、デスクワーク中心の人や主婦などに五十肩が増えています。1日中パソコンに向かったり、便利な家電製品の普及により、いつの間にか頭より上に手を上げる機会が少なくなっています。国内のある調査によると、一日のうち、頭より上に手を上げることは2~3回くらいとの結果もあります。現代人は肩を十分に動かすことが少なくなり、肩の機能低下につながりがちになっています。
冬は寒さのため、夏は冷房で肩が冷えやすいため、五十肩が多発しやすくなります。肩が冷えると、肩関節周囲の筋肉や血管が収縮し、肩の動きが鈍くなります。その状態で無理な動きをすると、五十肩をおこすきっかけをつくってしまいます。とくに女性は夏にご用心! ノースリーブの肩に直接冷風が当たります。
五十肩は治療が必要な病気です。肩が痛む原因はさまざまですが、次の二つの動作がなめらかにできないときは五十肩の可能性が大ですから、整形外科を受診して治療と運動の指導を受けましょう。

五十肩のセルフチェック

(1)両腕を前に伸ばし、上に向かって万歳の位置まで上げていく。
(2)両手を背中で組んで、そのまま背筋に沿って上げていく。
五十肩は、はじめの2週間程度は炎症がおきているため、「じっとしていても痛い」ほど、とてもつらいものです。この時期は、痛みをやわらげることが第一ですので、医学的な手当てを受けながら、肩を安静に保ち、時には冷やしましょう。
しかし炎症が治まったら、無理のない範囲で肩を動かすことが大切です。発症後およそ2~4カ月は、肩を動かすと痛みますが、だからといって動かさないでいると、肩周囲の組織がかたくなって、動きが悪くなってしまいます。この時期には肩を温めながら、痛くない程度の運動をくり返し行うことです。
ちょっとした時間にできるのは、「アイロン運動」です。アイロンでなくても、1kg程度のもの、例えば水を入れたペットボトルを用意します。テーブルに片手をついて上半身を前方に傾け、もう一方の手でペットボトルを持って、腕を体の側面で前後に振り子のようにゆっくり動かします。前後ができたら、左右(内外)も同じように動かします。20往復を1日2回が目安です。
動かしても痛みが出ないくらい回復してきたら、今度は肩の動きをスムーズにしたり、五十肩を予防するための運動が必要です。発症後およそ3~6カ月の時期は、痛みがなくても肩の動かしにくさが残っています。痛みがないからと放置すると、日常生活に不自由するほど肩の動きが悪くなる恐れがあります。次のような運動を、根気よく続けましょう。
足を肩幅よりやや広めに開いて立ち、ひじを伸ばしたまま両腕を横に広げ肩の位置まで上げます。また、先に紹介したセルフチェックの体操やラジオ体操などを、毎日朝と夕方の2回行うようにしましょう。
五十肩の予防や再発防止には、毎日の運動を習慣づけることです。上記の体操やストレッチは毎日行うとよいでしょう。また、ひじをわき腹につけたまま曲げて内側に手を回し、腹の前で組む、ひじの位置は変えず腕をゆっくり開いて戻すといった体操は、肩周囲の組織を柔軟にする効果があります。
ふだんからウオーキングなど体を左右バランスよく動かす適度の運動をこころがけ、肩を冷やさないように気をつけることも大切です。
体操などのパンフレットをご希望の方は受付、または外来看護師にご相談ください。

第38回吉峰病院映画楽会

月日:7月22日
時間:午後1時より
場所:3階食堂にて
題目:山桜

今回の映画「山桜」は久しぶりに日本映画らしい繊細な作品です。
こういう日本人文化の情緒ある演出は貴重です。
藤沢周平の原作による映画は、「たそがれ清兵衛」「隠し剣鬼の爪」「蝉しぐれ」「武士の一分」に続き本作が5本目となります。江戸時代後期、夫の病死、その後の再婚でも肩身の狭い思いをしている女性が、かつて縁談を断った侍との偶然の出会いから生きる希望を見出すというラブストーリー。
主役の田中麗奈はじめ、永島瑛子、富司純子らのナイスなキャスティング。意外と言っては怒られそうですが、東山紀之も実直な武士・手塚を好演しています。重鎮と言えば、ラストの僅かなシーンでこの映画の感動を高めるのはやはり富司純子です。 手塚の母親を演じる彼女ですが、まさに武士手塚の母と言うイメージに怖いぐらいはまっています。やはり私の憧れのお竜さんです。こういうキャスティングがいい映画をもっと引き締めてくれるのですね。絶対、涙なくては見れない映画です。ぜひ。ぜひ。

また、原作(時雨みち)短編集を読む事をお勧めします。

ぜひ、ご覧ください。