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コスモス新聞

コスモス新聞 病院からのお知らせ、ちょっとしたエピソード、医療に関するお話、患者様よりお寄せ頂いたメッセージ、思い出の映画など情報満載です。

コスモス新聞第16号

患者さん!!主役を演じましょう

・病気や治療について知識をもたない患者
・おまかせ主義の患者
・医療の中で主体的に行動した事がないために変わりようがない患者
・自分の治癒能力に気づかない患者
コスモス新聞の12号では現在の患者像について書きましたが、これは患者さんの責任でしょうか。
もちろん患者さんに責任の一端はありますが、これまで長年にわたって行われてきた医療の在り方、教育、さらには社会の仕組みに深くかかわっています。
医療の事については後に書きますが、最も日常的な食事について考えてみましょう。
テレビのコマーシャルを見ていれば判るようにインスタント食品、冷凍食品のコマーシャルが目につきます。カレー、スープ、コロッケ、うどん、みそ汁などいたる所にあります。
デパートの食料品売り場に行ってみると出来合いの総菜があふれています。
お正月のおせち料理にしてもしかりです。
自分の頭で考え、工夫し、自分の手で作る人が少なくなってきたのではないでしょうか。作らなくなったのはお母さん方だけではなく、この社会で働く全般の人々も自分の頭で考えて、自分の手で作らなくなりました。
極端な事を言えば、機械の前で一日中ボタンを押しているだけで、自分が何を作っているかわからない人もいるのではないでしょうか。
又、何を作っているのかは判っていても、それは何千もある部品の一つで、最後にできあがる製品がどんなものか知らない人も大勢いるのではないでしょうか。
合理化され、生産力は高くなりましたが、機械に主役の座を奪われ、その付属品になってしまった感がありはしませんか。
生産の中で自分で考える事をやめ、自分の手で作る事をやめてしまった人々は、失敗しても反省がありませんから、自らを変えて高まるということはありません。

教育にも同じ事態がおこっています。無限の可能性を持ち、無限の宝を持っている子供達も、自分の頭で考え、自分で選ぶ事もできないまま、無用の物を次々注ぎこまれ、人間にとって一番大切なものを無くし、自主性のない大人になっていきます。
子供達が持っている能力に気づかせ、自分の力で自分を変える事ができるように、子供が主役になれる場を教育の中で作っていくのが、教師にかせられた役目なのではないでしょうか。
このように現代人はあらゆる場において、主役の座を降りてしまっているのです。
江戸時代の赤ひげから、現在にいたるまで医療の中で、医療者の側に「患者を主役にする考え」がしだいに薄らいできたように思えます。
医学が進歩すればするほど、医者は患者の持っていない高度な知識と技術を身につけます。 そしてその地位はますます高くなり、何も知らない患者サイドはひたすら、お伺いをたてて、身を低くして接する事になってきてしまったのです。
このように主客転倒した現在の医療体制の中にいると、一生懸命「患者が主役です」と言ってはいても、「治してあげたい」という思い上がりが、どこかに残っている自分に気づき愕然とします。
誰よりも治りたいのは患者さん自身なのですから、自分の病気に立ち向かい、これを把握し、征服するつもりで、大きな顔をして医者に質問しましょう。
意欲的に自分の病気を知りたいと、質問してくれる患者さんが増える事はうれしい事です。
それは"診療を通して、患者から学び、教えられ、変わりながら共に高まっていく"事につながるからです。
そういう積み重ねが、患者主役の医療への転換になっていくものと思っています。

骨粗鬆症について

テレビ、雑誌、新聞などで骨粗鬆症という言葉が最近目につくようになりました。
今回は骨粗鬆症についてお話しします。
骨はカルシウムとコラーゲンという物質からできていますが、その両方が減ってくることを骨粗鬆症といいます。骨量が減ってくることを総称しているわけです。
原因はいろいろありますが、一番問題なのは年をとることによって骨量が減ってきたのか、病的に減ってきたのかということになります。
限界を越えて骨量が減少すると、腰背痛、圧迫骨折、大腿骨頚部骨折などを起こすことがあります。
骨の加令とともに、栄養学的ファクターが加わったために起こってきます。
一番重視されているのは、カルシウムの摂取→カルシウムを多くとる所では少ないといわれています。
ビタミンCの摂取→これはコラーゲンの成熟に深い関係があります。骨はコラーゲンにカルシウムが沈着してできている訳ですから、このコラーゲンがちゃんとできないと骨が弱くなって、出来が悪くなります。ビタミンCがないと、そのコラーゲンが成熟しないので、骨粗鬆症になりやすくなります。 運動→小児マヒ、脊髄損傷、脳血管障害で片マヒのある人が、寝たきりになると2週間位で骨量の減少がみられます。
宇宙飛行士は宇宙を一往復すると骨量が1/4位に減ってしまうという報告があります。 ビタミンD→ビタミンDの中の活性型が少ないと骨が弱くなります。食物からビタミンDを摂取しても紫外線がないと(日光にあたらない)活性型ビタミンDにならず腸からのカルシウムの吸収が悪くなり骨粗鬆症の原因になります。
女性ホルモン→このホルモンが減ると骨量が減少します。
他の内臓疾患との関連によっても骨粗鬆症が起こる場合があります。
クッシング症候群 バセドウ氏病 骨形成不全症 糖尿病 喘息、リウマチでステロイドを内服中 卵巣を手術した人等にも起こりやすくなります。
この病気の治療を考えるのに際して大事なことは、どうしてこの病気が起きるかという発生機序を理解することです。
骨の代謝の面から見ますと、骨は一見代謝など行われていないような感じがしますが、そうではなく新しい骨が出来る時には、まず古い骨が吸収されて、骨吸収が起こったところに、新しい骨ができてきます。正常の状態ですと、壊れただけ新しい骨が出来て来ますから、totalの骨の量としては、変わらずにすむわけです。ところがこの病気の患者さんでは、何らかの原因で、骨の吸収が盛んになるわけです。そしてそれにみあうだけの骨が出来て来ないのです。結局は収支バランスが崩れて長い年月の間には骨の量が減ってくるわけです。
骨を保護している女性ホルモンや、カルシトニン、活性型ビタミンDが減り、相対的に副甲状腺ホルモン(骨を溶かす作用)が過剰になり、骨吸収が盛んになります。
治療について
痛みをとる事から始め、骨量の減少を防止することが大切です。
痛みに関しては急性の骨折などがある場合は、入院治療が必要です。慢性の疼痛には内服、注射にて治療が始められます。

カルシウムの摂取を増やす必要があるため、毎日、牛乳を飲むことが大切です。
牛乳には100cc中100mgのカルシウムが含まれています。飲める人は500cc位は飲んでほしいです。適度な運動、散歩をするとか、ゴルフ、ゲートボールなどで背部、腰部の筋肉を十分鍛えておくことが骨を丈夫にする上で必要です。(筋肉質の人は骨粗鬆症になりにくいとの報告があります。)
毎日行う事が大切で、一日10分でも結構です。あまり疲れない程度に、適度な疲労を感じる位で習慣づけすることが大事です。
又、屋外だと日光にあたるからビタミンDが活性化します。
当院では皆様方の骨量を計るために、新しい機械を導入しました。
この機械は少量のレントゲンを腕に当て、体全体の骨量を計ることが出来ます。副作用、痛みなどはありません。一度、計ってみてはいかがでしょうか。
予約制になっていますので、受付にて申し込みをして下さい。
将来にわたっての骨量の変化がみれますので、いつ頃、骨粗鬆症にかかるかわかりますので、今後の指針にもなります。
年をとると背骨が曲がったりして、老人くさくなりますが、日頃から注意をして、いつまでも颯爽と肩で風をきって歩きたいものです。

見る目!視る目!診る目! 

臨床医として医学を学ぼうとする時、新しい雑誌に目を通し、講演会に出席することは非常に大切な事です。
そうすることによって、診断と治療の引き出しが多くなり、新しい疾患に出会ったりした時、「待てよ、この疾患はあの引き出しにあったな。」と回り道をする事なく、診断がつけられ、患者さんに迷惑をかけないことになります。
しかし最も大切な勉強は、自分が出会った疾患と患者さんをしっかり診る事です。
問診、視診、診察からスタートし、レントゲンなどの検査を通して、他の疾患の中から、たった一つの正しい診断をつける。
書けば、たったこれだけのことですが、なかなか難しいケースもあります。 こうして患者さんと共に喜んだり、悲しんだりしながら悪戦苦闘をして、勉強したことは本当に身につきます。
どんな貴重で珍しい疾患でも、見極めようという意志と視る目がなければ見過ごしてしまいます。 症状という表面に現れた現象から出発して、疾患の主体を極め、更にはその疾患の背後にある患者さんの社会生活と精神生活を把握して、治療が組み立てられていきます。