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コスモス新聞

コスモス新聞 病院からのお知らせ、ちょっとしたエピソード、医療に関するお話、患者様よりお寄せ頂いたメッセージ、思い出の映画など情報満載です。

コスモス新聞第156号

ぎっくり腰とは

前回は腰痛予防は姿勢からというお話でした。今回はその続きです。2回分読めば腰痛は全て分ってしまいます。腰痛の原因にはいろいろものがありますが、簡単に分類すると
1)骨組みや筋肉にトラブルが生じて起こるもの
2)内臓や全身性の病気が腰痛を引き起こしているもの
3)ストレスなどが腰痛の引き金になっているもの
などがあげられますので腰痛の原因によってはたかが腰痛と思っていると取り返しのつかない事態になることもあります。そこで、危険な腰痛を判断するポイントをあげてみます。もちろん一番安全なのは、どんな腰痛でもとりあえず医師の診察を受けることではありますが。

1.腰痛のきっかけがはっきりしない。逆に言えば、重いものを持った時に腰痛を発症したとか、前の日に重労働をしたなど、あきらかなきっかけが思い当たる場合は筋骨格系の腰痛ですから、内臓や全身性の病気が潜んでいる可能性は少ないでしょう。
2.徐々に腰痛が悪化してきている。はっきりしたきっかけのない腰痛で、徐々に悪化している場合は要注意です。すぐに医師の診断を受けるべきでしょう。特に月単位で経過を振り返ってみて症状が悪くなっている場合は考えることなく診察を受けることをお勧めします。
3.腰や下肢を動かしても痛みがあまり変化しない。筋骨格系の問題であれば痛む姿勢や動作があるものです。姿勢や動作に関係なく痛むのは要注意です。
4.腰痛以外の症状がある。内臓の病気などでは、腰背部痛以外に腹部や側腹部、季肋部(肋骨の前下方部分)などに痛みをだすことが一般的ですから要注意です。
5.発熱とともに腰痛が発症した。風邪を含めて感染症などが腰痛を起こさせている可能性があります。明かに通常の風邪であればそんなに心配する必要もないでしょうが、高熱であったり、強い痛みがでたり、しびれなどを伴う場合は診察を受けることをお勧めします。
6.ストレスを受けると腰痛になる。精神科や心療内科、心理カウンセラーなどに相談されるのがお勧めです。

内臓に病気がある場合にも腰痛を感じることがあります。これには関連痛(原因となる部位と離れたところに感じる痛み)と直接的に腰椎や腰の神経を障害する場合(炎症や腫瘍など)とがあります。たとえば次のような病気に伴って腰背部に痛みがでることがあります。実は「伴って」ということが重要で、腰痛以外の症状がたいていあるわけです。
1)泌尿器系(腎臓、尿管、膀胱、尿道)疾患、尿路結石、遊走腎、腎周囲膿症、腎盂炎など。
2)婦人科疾患、子宮筋腫、卵巣膿腫、月経前症候群、生理痛など
3)消化器系疾患  膵炎、膵臓癌など
4)悪性腫瘍(癌)の転移

では今月の本題にはいります。
ぎっくり腰は、何かのきっかけで急激に(ギクッと)発症した腰痛のことで、医学的な診断名ではなく、一般的な名称です。ですから、ぎっくり腰といっても人によって傷めた場所は違います。とはいっても傷めやすい場所はあります。
1)仙腸関節の損傷
この場合は、一般的に云うところの腰というより臀部に痛みがでます。また仙腸関節の損傷は骨盤の上にある背筋(専門的には脊柱起立筋、腰方形筋などと呼ばれる筋です)を緊張させて痛みを出させたり、太もも後ろ側やふくらはぎに痛み(専門的には関連痛と呼ばれます)やしびれがでることもあります。
2)腰椎の損傷
この場合は、骨盤の上にある腰椎したがって腰の中心が痛みます。また背骨沿いの背筋(脊柱起立筋や回旋筋などです)を緊張させて痛みを出させたり、下肢に痛み(関連痛の場合と根性痛の両方があります)を出させたりします。
4)背筋や筋膜(筋は線維性の膜で包まれていますが、それのことです)の損傷この場合は傷害された背筋やその筋膜が一番痛むことになります。筋肉だけが傷む事は少なく、大なり小なりが合併していることが多いものです。
最初をうまく乗り切ることが大切です。最初に無理すれば、結局は痛みが増して、長く仕事を休むことになります。「なったら休む」勇気が、早い社会復帰につながります。ここでは自宅での対処法をお教えしましょう。もちろん診察を受ける事が一番確実ですし、間違いのない方法ですが、何らかの都合でそれができない場合のアドバイスです。あくまでも自己責任で実施してください。
氷水で冷やす。
急性期ですので温めるのは悪化させる事があります。ですからお風呂もやめておくのが無難です。ぎっくり腰は捻挫や肉離れのようなものと考えていただければ、冷やすことが大切なのはわかっていただけると思います。ぎっくり腰は炎症ですから冷やすことが大切です。
◎冷やす方法
1)氷のう(ビニール袋で代用できます)に氷(9割)と水(1割)を入れ、患部に20~30分あてます。できるだけ痛みの少ない姿勢であててください。氷のうをあてる姿勢に無理があると逆効果になってしまいますから注意してください。これを2~3時間置きに一日数回やれば早く痛みがとれるでしょう。
2)楽な姿勢で休んでください。
ストレッチやマッサージは禁忌です。腰痛体操などをぎっくり腰の時にやってしまうとそれこそ「腰痛になる体操」となってしまいます。タイプによっては痛い方を下にした方が楽な場合がありますから試してみてください。
3)さらしを使う。
お尻の痛いタイプは骨盤をさらしで締めると仙腸関節が早く治ります。腰椎や背筋の痛みがつよい場合もさらしを巻くのがいいでしょう。身動きがまったくできない場合は、この事をやってしばらく辛抱してください。たいていは1日がまんしていれば身動きぐらいできるようになります。だめな時は病院を受診してください。
動けるようになったら次にすることは「ぎっくり腰体操」です。
第1段階:よつばいになります。
第2段階:よつばいのまま、手、足を動かさずに、体を前後に動かします。
第3段階:よつばいのまま、左右にふります。急激に動かすと痛みが強くなる事がありますのでゆっくりと動かして下さい。
第4段階:はいはいでゆっくり動きます。
第5段階:柱などにつかまりながら、ゆっくり立ちます。
第6段階:立てたら、柱につかまったまま膝を軽く曲げたりのばしたりします。
第7段階:そろそろと歩きます。
後は、中腰やくしゃみ、トイレや洗面などの動作で再度傷めることのないように注意して生活していれば、日に日に回復していくことでしょう。それでも一度は診察を受ける事が大切です。

郎を偲ぶ

昭和を代表する大スターと言えば、石原裕次郎。今年が彼のデビュー50周年にあたります。正直に白状すれば、私にとっては裕次郎よりも小百合でした。そんな訳で私は、彼の映画を真面目に観た記憶があまりありません。最近BS放送が、裕次郎映画の特集をしていたので、「嵐を呼ぶ男」と「風速40米」という作品二本を立て続けに観ました。裕次郎自身が、ものすごく光り輝いていているように感じました。今、青春の輝きをあれほど大胆にしかも自然に表現できるスターがいるでしょうか?素直にそんなことを考えました。そもそもスターというものは、自然に生まれるもののような気がします。最近は、マスコミが操作して意図的に作っていく。そんな感じですよね。そこへいくと、裕次郎はまったく違いました。兄・慎太郎の芥川賞受賞作「太陽の季節」の脇役でデビューした時は21歳。長身に日本人離れした長い足、慶応ボーイらしい育ちのよさと奔

放で物おじしない快活さ、ダイナミックな存在感、それらすべてが"太陽族"のシンボルとして熱狂的に支持され、社会現象を巻き起こしました。それ以後、「俺は待ってるぜ」「嵐を呼ぶ男」「陽のあたる坂道」等が空前の大ヒットを記録し、たったひとりで東映オールスター時代劇以上の収益を上げたのですから、その人気は凄まじく、劇場のドアが閉まらないくらいで、それでも裕次郎見たさに劇場に詰め掛けたものでした。そして、それから彼は自ら設立した石原プロで、映画の製作にも乗り出します。その第1作である「太平洋ひとりぼっち」は、2時間余をひとり芝居で見せる好演で、彼の映画歴でも最高のものの一つです。今の若い人は、「太陽にほえろ」や「西武警察」のイメージが強いと思いますが、まず裕次郎を見るなら、知りたいなら若い頃の彼のぎらぎらするような青春の輝きを見るべきです。そこには演技や作られたスターとはまったく違う本物の輝きが見られます。また、歌手としても、戦後最大のヒットメーカーのひとりとして歴史に残っています。そして、そして昭和62年7月17日、日本中の祈りも空しく、52歳の生涯を閉じたのです。
彼がこの世を去ったとき、新聞・雑誌は一斉に追悼記事を大きく載せ、テレビは競って特別番組を放送しました。いかに国民的大スターの死とはいえ、これはきわめて異例なことでだったように思います。石原裕次郎は"映画スター"という形には収まりきらない存在だったのでしょう。
彼の映画の中でただ一つ、涙を流さずにはいられない映画があります。それは『「小さき闘い」より敗れざるもの』という映画です。
8月の映画楽会はこの映画をとりあげたいと思います。
ぜひ、ごらんください。こんな裕チャンもいましたよ!!