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コスモス新聞

コスモス新聞 病院からのお知らせ、ちょっとしたエピソード、医療に関するお話、患者様よりお寄せ頂いたメッセージ、思い出の映画など情報満載です。

コスモス新聞第154号

年をとる事とは

老化は徐々に進む自然な変化で、小児期、思春期、青年期には成熟を重ね、その後の中年期、晩年期には多くの身体機能が衰えていきます。老化は、出生に始まり人生のすべての段階を通じて続く、連続的なものです。老化には、成熟というプラスの面と、衰えというマイナスの面があります。人が何歳で「高齢」となるかは明確ではありませんが慣習的には65歳がその年齢とされています。これは社会に暮らす人が仕事から引退する一般的な年齢であるためで、この年齢も時代によって変化するものです。
老化には、(1)老衰、(2)ノーマルエイジング、(3)サクセスフルエイジングの3つに分けられます。老衰とは、本人が選択したライフスタイルに加え、生物学的、心理的、環境的要因が原因となって年齢とともに生じる、さまざまな変化のことです。
老化を純粋に生物学的な問題で予想可能かつ避けがたいものと、非生物学的な問題で予防可能なものとに分けるのは、困難です。
ノーマルエイジングとは、多くの高齢者に生じる病気や機能障害が複合し、よくみられる老化のことです。ノーマルエイジングは多彩ですが、これは病気や機能障害を生じた経緯など、人の老化の仕方が非常に異なるためです。
サクセスフルエイジングとは、体を衰弱させるような病気や障害を伴わずに老化する過程のことです。健康に老化した人は、活動的で健康的な生活を死ぬ直前まで維持し、人には天寿を全うしたと言われることでしょう。また健康的に老化した人は、老化に伴う数多くの病気を経験せずにすみます。たとえば、高齢者で以前はよくみられたような、歯がたくさん抜けるといった事もないでしょう。米国ではかなりの割合の人が健康に老化しているという証拠もあります。たとえば、65歳以上の人の割合、そのうちの85歳以上の人の割合はともに増えているにもかかわらず、介護型老人ホームに暮らす高齢者の割合は減っています。また、75~84歳の人のうち、障害者の割合は減っており、同様に65歳以上の人のうち、体を衰弱させるような病気をもつ人の割合も減っています。こうした健康に関する状況の変化の理由はいろいろと考えられますが、最も説得力のあるものは、健康に老化する人の割合が増えたということでしょう。

病気と老化

年齢とともに、多くの身体機能が衰弱します。しかし、ノーマルエイジングで生じる衰弱は、病気とは別ものと考えます。年をとると、炭水化物を摂取した後の血糖値は若かったころよりも上昇します。しかし、糖尿病でみられる非常に大きな血糖値の上昇は、ノーマルエイジングではありません。新しい言語を学ぶのが難しくなったり、もの忘れがひどくなったりといった知的な衰えは、高齢者ではほぼ共通してみられるノーマルエイジングです。しかし、痴呆のような深刻な精神機能の衰弱は病気です。痴呆は、短期記憶能力、学習能力、環境認識能力の極端な低下を伴い、晩年期によくみられます。アルツハイマー病はノーマルエイジングではなく病気です。
寿命
平均寿命は過去100年で飛躍的に延びました。1900年に生まれた子供は、男で46歳まで、女で48歳までしか生きることを期待できませんでした。しかし今日では、男は75歳以上、女児は83歳ぐらいまで生きられると予測されています。こうした寿命の延長は、小児の死亡率が大きく低下したことが主な原因ですが、40歳以上の年齢別平均余命も飛躍的に延びています。たとえば、今では70歳の男性は83歳まで、70歳の女性は85歳まで生きると予測されています。
平均寿命は延びましたが、人間が生きることのできる最高の年齢を意味する最長寿命は、記録が保存されるようになってからはほとんど変化していません。最良の遺伝子構造をもち、最高の医療ケアを受けたとしても、人間は125歳以上は生きられないでしょう。ただし、この125という数字も徐々に増加するだろうと考える専門家もいます。寿命に影響する要因はいくつかあります。1つは遺伝で、その人が病気にかかるかどうかに大きく影響します。たとえば、コレステロール値が高くなるリスクを遺伝すれば寿命は短くなり、心臓疾患や癌を防御する遺伝子が遺伝すれば寿命は長くなるでしょう。寿命に影響するもう1つの重要な要因はライフスタイルです。健康的な体重、食事を維持して適度に運動すれば、病気を避けることができます。
体の変化
人体には、多くの際立った変化が年齢とともに生じます。多くの場合、年をとることの最初の徴候は筋骨格系に現れます。優れた運動選手でも、35歳くらいから能力が衰えはじめます。感覚器官も中年期の初期に変化しはじめます。よくみられる例に老眼がありますが、近くにある物体に焦点を合わせるのが難しくなります。45歳くらいまでに多くの人が、読書用眼鏡を使ったり、遠近両用眼鏡に掛け替えたりしないと読書に困難を感じるようになります。その後の変化でよくみられるのが老年性難聴、あるいは加齢性難聴ですが、最初は最も高い音を聞く能力が低下し、徐々に低音も聞きづらくなります。そのため老人は、若いころのように胸躍らせてロックを聞くことができなくなってしまいます。
驚くことではありませんが、体の内部の機能も大半は年齢とともに低下します。このような機能は30歳くらいでピークに達し、その後、徐々に衰退しはじめます。しかし、衰退はするものの、たいていの機能は生涯を通じて十分維持されます。なぜなら、ほとんどの器官には、体が必要とするよりもずっと多くの余力があるためです。たとえば、肝臓の半分が破壊されたとしても、残りの肝細胞で十分に正常な機能が維持できます。老年期の機能低下をもたらすのは、ノーマルエイジングではなく病気です。とはいえ、機能が低下するということは、高齢者が薬の副作用や、環境変化、有毒物質、病気などの影響を受けやすくなることを意味します。

病気とのかかわり

高齢者に限って生じる障害は数多く、ときに老人症候群と呼ばれます。どの年齢の人にも起こりうる障害が、高齢者では異なる症状や合併症を引き起こす場合もあります。たとえば甲状腺機能の低下は、青年には体重の増加とだるさを生じさせますが、高齢者には初期症状、あるいは主症状として錯乱状態を引き起こすことがあります。かつては高齢者を死に至らしめた、心筋梗塞、肺炎などの急性疾患の多くは、今では治療が可能になっています。また慢性疾患も、今では必ずしも障害を意味するわけではありません。糖尿病、腎臓障害、心臓病などの慢性疾患患者の多くは、身体活動能力は十分に残っており、活動的で、自立できることが今ではわかっています。
社会的要因は、高齢者の医療で重要な役割を果たします。配偶者や友人、または趣味を通じて社会的接触を維持している高齢者は、医学的なトラブルは少ないことがわかっています。たとえば、家族と暮らしている高齢者は、一人暮らしの高齢者よりも健康な傾向があります。高齢者の健康には教育も関係しています。病気の知識は病気を早期に発見し、たとえ早期発見ができなかったとしても、より良い治療成績が得られるようです。
経済的要因も、高齢者が利用する医療の種類に影響します。世代全体に比べ、高齢者では収入が少ない人の割合が多くなります。米国では、メディケアなどの制度が推進されてはいますが、十分な医療保険を得られず、薬代も含めて、保険でカバーされない医療費の支払いが困難な高齢者もいます。その結果、治療可能な病気が未治療のままでおかれたり、あるいは病気が末期になってからようやく治療されるケースもあります。
サクセスフルエイジングを、あなたも!!

日のあたらない邦画劇場

第17回吉峰病院映画楽会
題名 「火火(ひび)」
日時:6月15日(木)
午後1時より上映
場所:3階食堂

新しい信楽焼をなんとしても成功させたいと執念を燃やす女性陶芸家。失敗と失意の日々を乗り越え、ついに納得のいく作品が出来上がります。しかし、そんな折、息子が「白血病」に。HLAの適合する骨髄移植が生存の唯一の道。主人公はこの日から、鬼となり、菩薩となります。これは骨髄バンク運動を始めた神山清子さんの真実の物語なのです。
前半は楽しいです!!。そして、笑わせてもらえます!!。貧乏にあえいでお金がかかることはバツなお母さん!大学受験の娘に「落ちてこいや~」って言います。そりゃないでしょ(笑)。後半、泣きつづけました!!。同じ陶芸の道を目指し始めたばかりの息子が倒れます。「死にたいんか!?なら死ね!」と一瞬乱暴な言葉を吐きますが、あ
の気丈なお母さんが息子に隠れて涙を見せます。死を覚悟しなくてはない闘病生活ですが、お涙頂戴の悲壮感はなく、前向きに気丈に立ち向かいます。まるで祈りを込めるように焼きこむ陶芸に、胸が熱くなります。そして、息子の命には間に合わないと悟りつつ、後のために「骨髄バンク」運動をはじめるのです。信楽焼の素朴な色彩、力強さ、そして『火火』というタイトルがそのまま、この映画に表れているのです。日本の映画は「映画を作ろう、作ろう」と言って作った映画より、この映画のように真実をそのまま作品にした方が、いい映画があるような気がするのですが、みなさんはどう思いますか。
感動をあなたの胸に!!ぜひ、ぜひ。