香川県高松市での整形外科・内科・健康診断・予防接種は吉峰病院へ。

English

コスモス新聞

コスモス新聞 病院からのお知らせ、ちょっとしたエピソード、医療に関するお話、患者様よりお寄せ頂いたメッセージ、思い出の映画など情報満載です。

コスモス新聞第117号

未知なる感染症

中国、香港などで、原因不明で重篤な急性呼吸器感染症が流行しています。これまでに、世界で2,223名以上の疑わしい患者と78名の死亡者が報告されています。当初中国、香港及びベトナム・ハノイから報告されましたが、数か国へ拡がりを見せ、また中国、香港を中心に感染者が増加しています。不明な点も多くありますが、最近、多くのことが解ってきました。発症者の多くは(患者に関係した)医療従事者および患者の家族等であり、容易に多数の人に感染が拡大する疾患ではないと考えられます。感染には多くの場合、密接な接触(closecontact)が必要と考えられます。現在(4月1日)までのところ確定はできていませんが、ウイルス感染の疑いが非常に濃くなっています。3月27日のWHOのレポートによるとSARSの主要な原因は、コロナウイルス科のウイルス感染の可能性が高い。また検査方法の研究も進んでいる。今までパラミクソウイルス科のウイルス感染と、コロナウイルス科のウイルス感染の可能性が記載されていました。
コロナウイルス科の中には感冒の原因となるウイルスが含まれ、感冒の原因の約15%という文献記載もあります。パラミクソウイルス科には麻疹ウイルス、ムンプスウイルス、パラインフルエンザウイルス、RSウイルスなどが含まれています。患者の飛沫及び分泌液を通じて感染すると考えられ、また患者との密接な接触が必要と想定されています。
3月31日のWHOのレポートの中で、香港のマンションにおける213人の集団発生についての記載があり、その感染経路については調査中である。潜伏期間は2~10日の範囲で通常3~5日と考えられています。
発熱や呼吸器症状に加え、頭痛、筋肉硬直、食欲不振、不快感、発疹、下痢が合併することがあります。WHOの定めた地域の旅行者で、帰国後10日以内に38度以上の発熱や咳、息切れ、呼吸困難感などの呼吸器症状がある場合は、人との接触をできるだけ控え医療機関を受診してください。

人間に優しい医療を求めて-鉄腕アトムの誕生-

病院に行かれた人は、血圧計・心電計・電気メス・MRI・X線など様々な機械システムが働いていることに気づかれたことと思います。このように生体を診断・治療する機械は医用機器
またはME機器と呼ばれていますが、それらなしには近代医学は一日たりともその任務を果たしてゆくことはできません。
手術前の診断や手術計画を利用して手術を支援するロボットシステムの研究・開発も進められています。ロボットシステムには、人間が直接手術するのに比べて高い判断力はないものの、作業の精度が高いことや大きな力を出せることなど、多くの優れた点があります。手術計画情報を使ってロボットシステムを制御しながら手術を行うことで、より精度の高い手術ができるようになるということです。また、担当医が患者から離れた場所にいた場合でも、遠隔操作によって手術をすることが可能にもなります。今までは人の手が届かなかった部位の手術も可能になるということを意味します。
2003年4月7日鉄腕アトムの誕生未来の夢を乗せて「鉄腕アトム」が登場したのは1952年、手塚治は心を持ったロボットを想定してアトムを描きました。
連載は16年の長きにわたり、子供達の心に正義と勇気を教えてくれました。1963年、テレビ初の連続アニメとして放映が始まり僕たちはアトムとお茶の水博士に夢中になったものです。後にアメリカでも「アストロボーイ」として人気を博しました。そのアトムの生まれた年、それが2003年4月7日なのです。
幼い僕は2003年がすっごい未来と思えたのに、それが今年となり、夢見る少年もはや壮年期にさしかかっているとは・・・!!!
でも僕の心にはまだ正義と勇気がリンリンと燃えているのです。
アトムはただ正義を守るためだけではなく、人種の偏見やロボットに対する恐怖や無理解とも戦っていました。
この地球には様々な人々が住んでいます。かれらのカルチャーは多岐に富み、宗教や生活習慣などあらゆる壁が人類を一つにすることを拒んでいるかのように立ち塞がっています。もちろん言語の違いもあります。外国で病気になるのは心細いことです。ちょっとした言葉の解釈でとんでもないことになりやすく、話すことによっての意志の疎通の不可欠さが痛感されます。妻を娶り、子供が出来て、彼らを育てながら思ったことがあります。
子供は真っ新な心を持って生まれてきます。子供に様々なことを教えるのは親である両親とかれらを取り巻く社会です。その美しい真っ白な心に人種の違いによる差別を刷り込む、例えば「あの人は・・・だから」と何げない会話の中で育つ子供たちへの影響。
アトムが戦ったのは悪人ばかりでなく、そういう物の考え方しかできない人間の心の中の闇でもあったでしょう。
わが家では夕食の時間に活発な意見の交換をします。近ごろはそれに長女が加わるようになりました。先日のテーマは「正義とはなんぞや」でした。悪い人、もしくは悪に立ち向かう勇気と妻が。娘は仮面ライダーとかスパイダーマン、スーパーマンが正義の人と。
そこで僕が問題提起を。「自分に不利益な事が正義ではない。」と。
二人は絶句。
そんなのおかしい、たとえ不利益でも正しいことは正しい。「じゃ、今のアメリカの起こした戦争は正義をかざしているが正しいことか?」誰のための正義、何のための正義、どちらの側にたっても常に正義はそれぞれに存在する。では何が正しくて正しくないのか。
議論は白熱するが、むろん答えはない。
最後には映画「エイリアン」にまで話しはすすんだ。
娘は人間を殺すからエイリアンは悪いと。
妻はエイリアンにも生きる権利があるのではないかしらと。
じゃ、エイリアンを殺すのは悪いこと?
答えようのない問題に三人が知力をつくして、それぞれが矢折れ弾つきて・・・。
今、何が正しくて正しくないかの答えはそれぞれの胸の中にあると思います。
100人いれば100の正義が存在するのです。
さてあなたの正義は、胸にともる勇気は常に自分に恥じない答えを出すことができるでしょうか。

思い出の映画    

戦火の勇気
湾岸戦争の際、戦車部隊を指揮していたが、味方の戦車を誤射し親友を死なせてしまった過去を持つサーリング大佐(ワシントン)。その罪悪感に苛まれ続ける彼は、酒に逃げ妻との間もしっくり行かなくなる。そんな彼に、名誉勲章候補者調査の命令が下る。候補者は、湾岸戦争で戦死したウォーデン大尉(ライアン)。不時着したヘリの乗員を命を懸けて救った功績によるものだ。女性初の受勲に、大統領側近たちは乗り気だが、調査を進めるサーリングは、関係者の証言の微妙な食い違いに気づく。果たして彼女の真実の姿とは......。「羅生門」からヒントを得たと言われるシナリオ構成は巧みで、最後まで目を逸らさせない。そして、一度は人生の負け犬となりかけた主人公が復活し、女性兵士の行動の真実が明らかになるクライマックスは圧巻にして感動的。食い違う証言内容に合わせ、同じシチュエーションで展開される3パターンのライアンの演技も素晴らしく、コメディーだけではない、彼女の幅を見せつける作品に仕上がっている。
自分があの立場ならどうするだろうか? そんなことをいつも考えながら映画を見ています。極限状態では、人間は何が出来るか? 何もできないか?それとも、間違ったことをするか?映画と実際ではまったく違います。 でも、映画があるためCASESTUDYが出来るのかもしれません。
平和を勝ち取るために何が必要か? 考えさせられます。この映画観て、多分アメリカ人は感動するんだろうなぁ。でも、僕には最後のところでよくわからなくなった映画だった。骨太なプロット、人物設定の巧みさ、明確なテーマ、思慮の行き届いた脚本、役者たちの迫真の演技。言いたいことはわかる。
映画の内容はちゃんと理解できる。だけど、映画の外側にある作り手の気持ちや、この映画を観たであろうアメリカ人と同じ気持ちが僕にはなれないので、結局最後にはわからなくなってしまうのだ。
「軍は俺の人生だ」というデンゼル・ワシントンの台詞。ヘリコプターに憧れ、民間のパイロットではなく軍人としていきることを決めたメグ・ライアン。ベトナムに従軍した経験を持ち、戦争の真実を探りだそうと奔走するスコット・グレン。こうした登場人物たちが共通して抱えるテーマは、国家と軍と家族の中でどう折り合いをつけてゆくかという問題でしょう。これは日常的に「軍隊」という存在を意識することなく生活している日本人には、絶対に理解できない事柄だと思うのです。