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コスモス新聞

コスモス新聞 病院からのお知らせ、ちょっとしたエピソード、医療に関するお話、患者様よりお寄せ頂いたメッセージ、思い出の映画など情報満載です。

コスモス新聞第109号

動脈硬化について

最近は老人性痴呆が話題になっていますが、この痴呆の原因に動脈硬化が関係しているのをご存じですか。
今回はこの動脈硬化がテーマです。
人間の体には血管が頭から足の先まで張り巡らされています。
心臓から血液を送るための血管を動脈といい、血液が心臓に帰ってくる血管を静脈といいます。
動脈は心臓から血液を送るため、かなり高い圧力がかかります。
それに比べ静脈は心臓に帰る血液のため圧力は低くなっています。
このことからも動脈は厚い壁を作っていて多少の圧力がかかっても破れないようになっています。静脈はあまり圧がかからないので動脈に比べると薄くなっています。
動脈硬化というのはこの動脈におこる変化のことです。
患者さんの中には注射をするときに、「私は動脈硬化だから入りにくい」と言われる方がいらっしゃいますが、これは間違いです。
血管注射は静脈に行いますから。
動脈は体の表面から見えない所にありますから見ることはできません。
以前は静脈には硬化があまり起こらないといわれていましたが最近の研究では静脈にも硬化が起こる事がわかってきました。
しかも体表の静脈には起こらず門脈、脾静脈に起こるといわれています。
でもこれは一般的な硬化とは違うようです。
動脈硬化は脂肪が動脈の内壁に沈着することから始まります。
これをアテローム硬化といいます。
血液の流れの悪い所、すなわち動脈の分岐部、屈曲部に多いと言われています。
冠動脈、眼底動脈、頸動脈、大動脈、腸管動脈あたりが好発部位です。
0~50歳になると症状がぼつぼつ出てくるようになります。
20年から30年、何の症状もないということもあります。でもこれが一番怖いことなのです。症状が出た時にはかなり進んでいるという事になるからです。
簡単に言いますと血管は一種のゴムホースのようなもので長く使い続けていると水アカがたまったり、ゴムの弾力がなくなりひび割れてきたりします。
これが動脈硬化に似ています。
動脈硬化が進みやすい原因は高血圧、高脂血症、喫煙、肥満、糖尿病、痛風などです。また攻撃型の性格(A型性格)で競争心に富んでいる社会人にはアテローム硬化が進みやすいと言われています。
アメリカの大統領には動脈硬化が原因で心筋梗塞が多く発症しています。
血液の中にはコレステロール、中性脂肪、燐脂質、遊離脂肪酸といわれる4つの脂質があります。
一般的にはコレステロールと中性脂肪がよく言われます。
体の無数の細胞からできていますがその細胞膜の重要な構成分がコレステロールです。家にたとえてみますと柱がコレステロールで壁が脂質に当たります。
柱がないと家が壊れてやすいのと同じように細胞膜にとってもコレステロールはどうしても必要なものです。
人間が大きくなれたのもこのコレステロールのお陰だと言われています。
血液中のコレステロールは細胞で必要としているコレステロールを供給する途中の段階で血液中に流れます。
体の中にあるホルモンもこのコレステロールから作られます。
また肝臓では胆汁酸に変化したり、食事で脂肪分を食べるとその脂肪分の消化を助ける役割もしています。ですから体を作り上げるのに必要な脂肪であるということの他に体の営みにも必要不可欠な物質というわけです。
コレステロールは一種の油ですから血液に溶けません。その為タンパク質の助けを借りて血液の中に流れています。
タンパク質というトラックが油であるコレステロールを荷物として運んでいるのです。比重の低いタンパク質で運ばれているのがLDLといわれ、やや比重の高いタンパク質で運ばれているのがHDLと言われています。
なぜこのような種類があるのでしょうか。
まずコレステロールを末梢の機械、細胞に運び体を作るのがLDL。
過剰にこのLDLが運ばれていると動脈の中に溜まってくることになりますので一般的に悪玉コレステロールといわれています。
溜まり過ぎたコレステロールを拾い出してくれる役目をしているのがHDLで善玉コレステロールといわれています。
コレステロールは肝臓で作られますので東京駅を肝臓として高松を動脈壁とすると下りの新幹線がLDLに当たります。
コレステロールというお客をたくさん乗せて高松まで運びます。
そして高松でたくさんのお客を降ろせば駅はたくさんのお客であふれ動脈硬化が進みます。でもHDLに当たる新幹線がお客をたくさん乗せて東京に帰りますので、うまく時間どおりに出発してくれればコレステロールが溜まることがなくなります。
つまりコレステロールの中でもLDLが少なくてHDLが多いという事は末梢の動脈にコレステロールが溜まりにくくなっていることになります。
LDLが多ければ動脈硬化は進みますがHDLが少なければ高松にコレステロールを積み残したことになり動脈硬化が進みます。

運動療法

肥満を解消するために運動している人がいますがジョギングを一時間位してもエネルギーの消費はご飯一膳分位、つまり180キロカロリーにしかなりません。
運動で体重を減らそうとすると大変な努力が必要になります。
基本はやはり食事療法でそれに運動療法を加えるのが一番良い方法と思います。
運動療法の長所は血液の中のHDLコレステロールを増やし、また血圧の中でも拡張期圧を下げてくれるというメリットがあります。
そういう意味でも私達は少しでも体を動かすことが大切になります。
どの位の運動が必要かといいますと一週間に20km位のジョギング、早足運動が有効という結果がでています。
隣で同じ話をしながら駆けていく程度で良いと思います。
必ずしも毎日する必要はありませんが週単位として20kmを目安にして下さい。
最初にも記載しましたが性格によっても変化する動脈硬化ですが性格を変えることは中々難しい事です。でもストレスを少なくすることが肝要です。
現在の社会ではある程度のストレスを受ける事は避けられませんが、受けっぱなしでは睡眠不足になったりします。
だからリラックスする時間を必ず作ることがいいでしょう。
庭の草木を眺めたり、好きな趣味をすることなどリラックスする方法は各人様々あります。節目をもった生活をしましょう。
A型性格の人でもリラックスし、節目のある生活をすることでコレステロールをコントロールすることができるといういろいろなデータが発表されています。
バスの運転手、車掌、レールのポイントを切り替える人、改札係、事務系の人、サービスに出ている人では運転手、改札係、事務系の人のコレステロールが高くなっているとデータがあります。
日本人の砂糖の摂取量は70~80gで問題のない摂取量ですが、欧米人は120~150gも摂取するといわれています。
甘いものが好きな人は砂糖の摂取量も多く、動物性脂肪の摂取も必然的に多くなり中性脂肪が増えますからHDLコレステロールが減り、動脈硬化が進行してきます。
ですから分量には気をつけていただきたいと思います。

思い出の映画 「風と共に去りぬ」

雄大なスケールの中で描かれる人間模様。
映画史に輝く不朽の名作。
「タラのテーマ」を耳にしただけで走馬灯のように蘇る数々のシーン。
何度観てもあきない映画でもあり、多くの映画ファンが愛し続けた、これからも愛し続けるだろう作品。
アカデミー賞9部門、作品賞、主演女優賞、助演女優賞などを受賞したハリウッド映画史上不滅の最高傑作。
舞台はアメリカの南北戦争勃発前後のアトランタ、炎の女スカーレット・オハラの波瀾万丈の半生を完璧なまでの配役と豪華な衣装(女性なら一度はあんな格好をしてみたいと思うようなお人形のようなドレスの数々)、大きな大きな邸宅、壮大な大地。数え上げれば切りがないほど夢のようなセットです。
監督にビクター・フレミング、製作のセルズニックは当時まだ研究段階であったテクニカラーを導入し「二度と作る事ができない」といわしめただけのことはある画面の迫力でした。
後の映画製作に多大な影響を及ぼしたことはいうまでもありません。
確かに長すぎる上映時間や主人公のスカーレットが万人に愛されるようなキャラクターでもないし、スカーレットが愛し続けるアシュレーもヒーローには程遠いどこにでもいるような普通の人です。
でも、でもこの映画は映画ファンにとっては可及的速やかに観ることが「義務」なのです。
これを観ずにハリウッドを語ることはできないのです。
この映画ができた1939年というと日本では昭和14年。
僕でさえまだ生まれてもいないし、両親は巡り逢ってもいないそんな時代にこんなすっごい映画を作る力をアメリカはもっていたとは。
そんな国と戦争をした日本。
当時日本でこの映画が公開されていたら、もしかしたら真珠湾攻撃はなかったのではないでしょうか。
と、思える程の国力の違いを感じさせられました。
ヒトラーはクラーク・ゲーブルの大ファンで戦時中従軍していた彼を生け捕りにしろと命じていたそうです。
ヒトラーもたぶんこの映画を観たのでしょう。
名作は数々あれど、歴史を変えた映画になっていたかもしれないこの作品に愛着を感じませんか?